新潮新書<br> 人生はそれでも続く(新潮新書)

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新潮新書
人生はそれでも続く(新潮新書)

  • ISBN:9784106109638

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内容説明

かつて日本中が注目したニュースの「あの人」は、いまどうしているのか。赤ちゃんポストに預けられた男児、本名「王子様」から改名した十八歳、バックドロップをかけた対戦相手の死に直面したプロレスラー、日本人初の宇宙飛行士になれなかった二十六歳、万引きで逮捕された元マラソン女王……。二十二人を長期取材して分かった、意外な真実や感動のドラマとは。大反響の連載をついに新書化。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ma-bo

100
読売新聞での連載を書籍化したもの。22のニュースなった人のその後を取材。キラキラネーム<王子様>を改名した男性はネットで公開されていたので読んだことがあった。「松井秀喜を5敬遠した投手」「佐村河内のゴースト作曲家」から「熊谷6人殺害事件で妻と娘たちを失った方」まで硬軟混じった内容。一つ一つは短いが丁寧に取材された事が伺える(取材期間は短くて3ヶ月、1年近くかけることもあるそう)。『人生はそれでも続く』2023/03/31

しげ

74
読売新聞の週末紙面で良く読んでいました。約30年前夏の甲子園「松井秀喜の5打席敬遠」これまで肯定出来ない側の人間で有ったと思う。本書では「軟式野球の全国大会」での死闘も語られています。全国放送も無いその戦いにどれだけの人が注目しただろう…結局自分は見たいモノを見て、勝手な価値観を要求しているだけ…と思える。そもそも勝負とは非情「勝って見えた景色も有る」と語った明徳義塾高校監督の言葉は色々な意味で深く、自分も都合の良い取捨を繰り返し生きて来たのだと思い知らされた。 2023/01/06

よしたけ

68
赤ちゃんポストに預けられた男児、キラキラネーム改名した青年、三沢を葬ってしまったレスラー、ムネオ名物秘書ムルアカ氏、甲子園で松井敬遠した投手...話題になった人の「その後」を追いかけた短編集。共通するのは、過去に縛られずも、経験に向き合い学びを得、今を懸命に生き、人生を謳歌していること。特に胸を打ったのは、殺人で妻と娘2人を失ってしまった男性。犯罪被害者の会に参加しても「家族全員を失ったのは私だけ」という虚しさに襲われ、今も心は晴れないが、実名を明らかにし無念さを訴え続ける。他人の人生から学ぶことは多い。2023/05/07

シャコタンブルー

63
あの当時、日本中で話題になったニュース「ゴースト作曲家」「松井を5敬遠した投手」等の22編の記事が掲載されている。特筆すべきは、その時の状況だけではなく「あれから」に焦点をあて、当事者のその後の生活環境や何をして何を思っているのかを丁寧に描いていることだ。劇的に人生が変わった人もいれば、未だその時の呪縛に囚われている人もいる。その中でも「熊谷6人殺害事件 妻と娘を失った42歳」の加藤裕希さんのその後が一番印象に残った。2015年狂人により突然家族を奪われた人生。凄まじい憎悪と後悔が永遠に続くかのようだ・・2022/10/18

shincha

60
新聞紙上に載るような奇怪なもしくは事件に巻き込まれ壮絶な酷い体験をした人々のその後の様子を掲載した読売新聞の『あれから』を一冊の本にしたもの。これらすべてが事実であることに驚愕し、平々凡々に日々を過ごすことの有難さを痛感する。今、仕事があり、家族と過ごし、多少のトラブルはあるものの幸せに過ごせている自分の幸運に感謝。新聞に載るような大きな事件などに巻き込まれても、人生は続く。多くは前向きに生きているが、そんな人ばかりではない、当事者の心の底からの言葉に胸が詰まる。感謝と共に今を大切に生きようと思った。2023/01/06

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