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内容説明
科学視点で「運/不運」を見れば、運命的な出逢いもランダム性が生みだした偶然に過ぎない? 統計学者がユーモアたっぷりに語る
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はるき
14
論理的なのに、ほのかにユーモラス。学者として偶然を(ロマンを)否定しつつ、ちょっとその魅力に魅せられている。そうです、そういうことなんです。人間は偶然をドラマティックに考えるのが好きなんです。面白かった。2022/10/08
Katsuto Yoshinaga
9
如何に迷信と無縁でいられるか、について統計学者である著者が確率論と実例により解説した一冊。ポイントは、「真の技能」「まぐれ当たり」「散弾銃効果」「大勢の人」「特大の的」「偽薬効果」「バイアス観察」といった「可能な説明」について簡便にまとめた第6章「射撃種の罠」に集約され、その後の章は応用編/実践編といった体裁。数学好きでないと少々骨が折れる内容だが、癌に罹患した読者からの「罹患したことが罰でも過失でもなかったことがわかって楽になった」という献辞を送られたくだりに感動。無神論者で数学者って素敵だわ2022/12/15
らくだ
6
統計学者が世の中にある「奇跡」「必然」の物語が単なる偶然であるとユーモラスに喝破します。2022/08/28
花梨
4
いや素晴らしい。統計学は難しいという印象しかなかったが、この本に出会えて良かった。筆者は筋金入りの無神論者で合理主義で、多才であらゆる面を統計学に昇華させて執筆した印象を受ける。読みやすいのはそのせいではないか。「私たちは、自分の不運には特別な意味がないと悟ることができれば、その不運について自分を責めることをやめられるかもしれない。」(p206) ある種の人たちの助けになる一冊だと思える。一つ気になったのは訳のせいか分からないが、女性の方が迷信を信じやすいという印象を持っているのかもしれない。2022/09/17
むらむら
2
統計学者が多彩な例で「幸運」を論破する内容。統計的な話はp値の話くらいで気軽なエッセイという趣で肩透かしだったが、マニアックに幸運の例を一杯挙げてくれてて、逆に幸運ってあるのかも?って気になる(笑)。エピソードでは大統領選の話(17章)、講演会でジャグリングした話(15章)、宝くじの不正の話(14章)あたりが面白かった。自分は宗教も幸運も、他人に迷惑かけない程度に信じるのはいいんじゃね?って立場なので、概ねこの人に同意。2022/09/09