内容説明
息詰まる時代を照らす快活なヒーロー左近、見参!――幌馬車を駈って街道を爆走。おらんだ左近を自称する破天荒な浪人者が長崎から江戸を目指す。対馬で剣の奥義を習得し、長崎で医術を修めた左近。行く先々で起こる奇怪な事件を、彼を慕う元夜盗の素走り佐平次、天涯孤独な少年春太らと共に解決していく。どんな時も前向き、腕はあるが殺生を嫌う心優しきヒーローを描く痛快活劇。閉塞感ある今の時代にこそ顧みられるべき、柴田錬三郎、円熟期の名作が新版で登場!!
目次
海賊土産
仇討異変
江戸飛脚
白髪鬼
暗殺目付
血汐遺書
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
タツ フカガワ
44
再読。時代は幕末。尾道の街道に土煙とともに幌馬車に乗って現れた若い男は、対馬で剣を修行し長崎で医術を学んだことからおらんだ左近と名乗る。旅の途中で知り合ったみなしご春太と盗人佐平次を供に、藩存亡の危機や、仇討、怪談話、謎の巨額遺産相続などに巻き込まれていく6話の連作。出自も含め、眠狂四郎シリーズと似た物語構成ながら、虚無の狂四郎に対して明朗の左近、とついつい比較してしまう読書は、いつもより5割増しのテンポの良さで、いやあ楽しかった。2023/10/17
北風
9
医者でイケメンで名剣士って、これはこれでチートなのか? そこまで無敵な強さではないけれど、あれだけ強ければ十分でしょ。それにしても、最初の短編の敵の背景は……、ちょっとドン引きだった。2022/07/26
にしはじめ
3
続編あるのかな2022/11/27
goodchoice
2
意外な設定でシバレンの面目躍如という筋立てだ。2022/11/04