集英社文庫<br> F ショパンとリスト

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集英社文庫
F ショパンとリスト

  • 著者名:高野麻衣【著】
  • 価格 ¥550(本体¥500)
  • 集英社(2022/08発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784087444056

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内容説明

「俺たちは最強だ。一緒に音楽の革命を起こそう。おまえが書いて、俺が演奏する。いつか、おまえが故郷を取り戻すことができるように」――19世紀、パリ。フレデリク・ショパンとフランツ・リストという二人の「F」が邂逅する。幼少期からピアノの神童としてヨーロッパ中で注目され、出会う前から互いを戦友のように意識しあっていた二人はすぐに無二の親友となり、ともに音楽の頂点を目指そうと誓い合う。しかし、故国を追われたフレデリクは誰にも明かせない秘密を胸に秘めていた。天才音楽家たちの友情と波乱の生涯を描く。

目次

リストによるショパン公演評・冒頭(1841)
第一場 出会い
第二場 火花
書簡(1833)
第三場 献呈
第四場 誓い
第五場 記憶
第六場 遠雷
書簡(1835-1836)
幕間I 巡礼者
書簡(1837)
幕間II オーロール
書簡(1839)
第七場 不協和音
第八場 訣別
リストによるショパン公演評・結び(1841)
第九場 浄夜
第十場 自由の音
書簡(1849)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しんごろ

184
作曲家に詳しくなくても、クラシック音楽に疎くても楽しめる物語。なぜならショパンとリストの二人の熱い友情物語だからだ。お互いに切磋琢磨したかはわからないけど、お互いの才能に惹かれあったことは確かだと思う。親友だからこそ聞きたくても聞けない事、言ってはいけない事もあると思う。親友だとしても言えない事情、秘密もあるだろう。ケンカ別れ、疎遠となったとしても、育んだ友情は、そう簡単には壊れないと、この二人から感じた。はたして、実際はどうだったかわからないけど、間違いなく、この二人には真の友情があったと思う。2022/10/31

KAZOO

92
この題名にひかれて読むとかなりこの二人の作曲家について知っている人には「なんだこの作品は!」となるような感じです。私はエンタテイメントと割り切って読みました。本当はもう少し様々な曲の由来などを知りたかったのですが、この二人の友情にポイントを当てていたようです。若い人たちにこのような作曲がいた、ということをしえてくれるのはいいと思いますが。2022/09/22

NAO

68
幼い頃から天才としてヨーロッパ中を回っていて、故郷を知らず故郷への思いもない代わりにどこにも属していないという孤独感にさいなまれていたフランツ・リスト。ロシアに蹂躙される故郷ポーランドから逃げるようにパリに出てきたフレデリク・ショパン。二人のFは、パリで出会い、急速に親しくなった。同時代に二人の天才がいたら、互いに反目しあいそうなものだが、そうはならなかったのは、リストが才能の差を冷静に受け止めショパンの曲を讃美していたからでもあるだろうが、二人ともが、考えられないぐらい孤独だったからだろう。⇒2022/08/29

キムチ

54
この数年、ショパコンの、30年来のブーニンの、そして反田君の影響多大な事で仕事中の作業曲はショパン・・という事で借りたが。余りにも鼻しろんだ文体と展開で途中リタイア。宝塚が好きな方にはとてもいいかもしれない。2022/08/29

毒兎真暗ミサ【副長】

38
ショパンとリストが残したとされる書簡を題材に、二人がシャーロックホームズ並のドラマを繰り広げるテンポの良い作品。作者は音楽記者でもあり歴史を背景に二人の行き過ぎた友情を描く。本作が処女小説という事もあるのか会話等がラノベチックになってしまってるのがやや残念。絡みも多い。ドラマチックな絆を描くなら濃厚な絡みは一回と決めてほしいし、どキツイシーンで印象付けて欲しかった。テーマをショパンとリストが仲良く事件を解決する展開に的を絞るなら、メンデルスゾーン殺人事件にしても良さそう。そんなノリが許される小説だった。2023/04/20

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