社会人のための文系大学院の学び方

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社会人のための文系大学院の学び方

  • 著者名:齋藤早苗
  • 価格 ¥2,200(本体¥2,000)
  • 青弓社(2022/07発売)
  • ポイント 20pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784787235077

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内容説明

近年、会社勤めなど、仕事経験がある社会人が大学院で学び直す動きが増えつつある。しかし、社会人が大学院に入学すると、社会での経験を生かせないことに戸惑ったり、我流の落とし穴に陥ってしまったりすることがある。

本書は、社会人院生特有の大学院生活の困り事に焦点を当てながら、学問世界の「常識」から助け合いのネットワーク作り、ゼミでの作法、調査の仕方、論文の書き方(アカデミック・ライティング)までを幅広く取り上げる。

学業と仕事の折り合いの付け方や大学院修了後のキャリアへの生かし方、大学院で学んだ意義など、社会人院生の経験談もコラムとして多数所収。イラストやチャート図など、ビジュアル資料も充実。

社会人が大学院での学びを充実させるための知恵や知識、視点などを盛り込んだ、総合的な大学院生活ガイド。

目次

はじめに
 本書の目的
 社会人院生としての経験
 社会人と大学院教育
 本書の特徴
 大学教員のみなさんへ

第1章 大学院は何をするところ?
 1 大学院で学ぶ意味
    大学と大学院の違い
    自ら動いて身につける学び
 コラム1 世界が広がることを実感 50代社会人院生、専門職大学院修士課程在籍中
 2 なぜ修士論文を書くのか
 3 なぜ大学院で学ぶのか
 大学院の使い方1 働きながら30代で大学院進学
 大学院の使い方2 子育て後40代で進学、気持ちを整理する

第2章 大学院生活の知恵
 1 入学前準備篇
    心のOSをフォーマットしよう
    仕事の視点、学問の視点
    自分で調べる
    指導教員は「上司」ではない
    「思い込み」を手放す
 コラム2 何も話せない…!! 筆者
 2 入学後にしておくこと
    ピア・ネットワークを作る
 コラム3 稟議じゃないのに 30代社会人院生、修士課程在籍中
    必修!「調査・分析」科目
    図書館を活用しよう
 3 1年目の研究生活の心得
    研究プロセスは、行ったり来たり
    遊びも必要
 4 調査の手引
    ガイドになる分析本をもとう
    研究の進め方
    調査開始
 コラム4 マウントを取る 20代学卒院生、修士課程修了
 5 ゼミでの作法
    発言の作法――批判とは
    発表の作法
 6 2年目の研究生活の心得
    書くのが怖い
    中間発表を乗り切る
    提出直前! 製本する?しない?
    最後の難関――口頭試問
 大学院の使い方3 議員になって地域活性化
 大学院の使い方4 青春を取り戻す

第3章 修士論文を執筆する
 1 論文を書き始める前に
    ワード機能を活用しよう
    ビブリオ事始め
 コラム5 先生の怒り 20代学卒院生、博士課程修了後に研究職在籍中
 2 伝える技術
    文の書き方
    初稿を書き直す
 3 レジュメの作成
    必須項目
    文献発表
    研究発表
 コラム6 無限ループの研究発表 20代学卒院生、修士課程修了
 4 修論とは「発見」を文章にするもの
    修論に必要なこと
    先行研究の重要性
 コラム7 仮想敵とは? 筆者
 5 先行研究とは
    先行研究がわからない!
    先行研究の探し方
    「ダメ文献」の見分け方
    先行研究の読み方
 6 分析する
    「違和感」を大事にする
    分析はデータから、考察は分析から
    思考を書き留める
 7 執筆する
    所属先の「書き方」を確認する
    修論はジグソーパズル
    ピースを作る
    構成はビルド&チェンジ
    一貫した流れを作る
    意味チェックと意義チェック
 コラム8 読み物としておもしろい修士論文 筆者
 8 校正する
 大学院の使い方5 異業種交流でリフレッシュ
 大学院の使い方6 事業を継ぐための自信を培う

社会人院生に薦める参考文献

あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パキ

6
この本は大学院に入った方向けのため、私のようなまだ入学していない、入学検討中の人向けのものではない。でも大変役に立った。 特に第1章の「大学院は何をするところ?」で章題通りの内容がつかめた。まさに私は大学院をカルチャーセンターや公開講座の延長として捉えていた。それを求めるなら正にそうした講座を受けるべきだ。 第2章でも、社会人大学院生が陥りそうな思考がわかりやすく書かれている。私も間違いなく教員を上司であるかのようにしてしまうだろう。 大学院入学を検討するにあたり良本だった。2022/09/19

3
とても親切にまとめてくれている(ただし、「社会人大学院に入るまで/入るには」についての記述はほぼない)。2022/08/13

Hisao Chugun

1
もっと早く、自分が大学院に入学する前にこの本を読んでいれば、遠回りせずにすんだのに、と思います。もっとも発刊が2022年7月なので無理だったんですけど。 どんな心構えで臨めば良いのか,先行研究にそう向き合うのか、研究をするための前提となる知識はなにか、その知識のためには何を学んでおけば良いか、などがわかります。 第3章は論文のライティングについてなので、他にも様々な書籍が出ていますが、第1・第2章はできるだけ早く、大学院進学を考え出したらまず読んでみることをお薦めします。 2023/01/01

かにーじゃ

0
2度目の読了。来月から大学院に入るため再読した。 |大学院では「“現在の”課題(問題になっている事)」を見つける事から始めるべし(課題がわかっていないのに、未来の事は考えるのはダメ)。 |修士論文に必要なのは「新しい問い⇒新しい発見」。そのためには先行研究をしっかり調べ、何が既知かをはっきりさせる。でないと、何が新しいのかわからない。 |2回目だったので、わかっている部分も多いと実感し、その部分は飛ばしながら読んだ。2025/03/21

かにーじゃ

0
「仕事の世界と学問の世界は違う。仕事は未来に主眼を置き、学問は過去と現在に」というのは確かに。大学(受動的な学び)と大学院(自ら学び、未知の新発見を論理的に研究し論文化する)の違いも入学前に認識しておくべきと感じた。 指導教官の助言をそのまま取り入れるのではなく、自分で反対意見があれば論理的に反論すべきというのも納得。現状の世の中の納得いかない部分が仮想敵(=課題)になるという説明はわかりやすい。 「社会人を30年近く経験している自負」などをすべて捨てて大学院に進む必要があるとよくわかった。2024/04/16

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