内容説明
NHKの朝の連続ドラマの主人公が予定されている、〈日本植物学の父〉のエッセイ集。自伝的要素の強いものと、植物愛に溢れる見事なエッセイを、入手困難書からまとめる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Aya Murakami
66
昔、通院先近くの啓文社で購入した本。 美しく繁る植物をよそに人間社会の醜い権力闘争に戦争の影が…。朝ドラらんまんを思い出しながら読みました。教科書にも載っていた尾瀬での植物採集中の事件。ガセだったのですね。ただし富太郎を注意した山男長蔵との仲は以前から悪かったようで…。しかも軽井沢でも同様の人間トラブルがあったとか…?この分だと相当数の山男とトラブルを起こしていそうです。しかも焚きつけてガセ記事を広める輩がいるとは。フェイクニュースは今も昔も怖いですね。2026/07/13
クロモジ
4
専門用語が多く図がないので読みにくいものの、言いたいことが真っ直ぐに書かれており面白かった。人間性もあらわれており興味深かった。2022/11/26
pushuca
4
北杜夫は牧野富太郎の文章を、味わい深い悪文と称していた。だが、最初の自伝「想い出すままに」を読んでいても、とても悪文とは思えなかった。95歳を迎えようとしている人物が書いたとはとても思えない矍鑠たる文章だ。そして、過去のひとつひとつの思い出に対する記憶の確かさにも舌を巻いた。 味わい深い悪文の本領が発揮されるのは、むしろ若い時に書いた「わが植物園の植物」以降に発揮される。なるほど悪文だ。そして確かに味わい深い。 植物の名前が正確に使われていない事に、深く憂慮している。そのひとつひとつに深く頷くしかない。2022/09/17
NGtrtR
3
エッセイ的な部分は楽しく読めた。フィールドワークや派閥争いなど時代背景も含めて面白い。植物の名前についてはこだわっていたが、学名、和名、地域によって変わったりするものを同定する苦労を強く感じた。2025/07/25
志村真幸
2
河出文庫のオリジナル。 『草木とともに』と『随筆草木志』を中心に、「日本のえびねについて」「『大言海』のいんげんまめ」といった文章が集められている。底本は、『牧野富太郎選集』(1970)。 自身の半生をふりかえった内容から、甘蔗やインゲン豆についての名物考、植物名の由良についての考察など。 膨大な知識と経験による深い考察が示され、牧野の魅力が伝わってくる。 同時に、牧野の嫌なところも見える。心が狭かったり、やたらと批判的だったり。2024/11/11
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