まるごとマンドリンの本

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¥1,760
  • 電子書籍

まるごとマンドリンの本

  • 著者名:吉田剛士
  • 価格 ¥1,760(本体¥1,600)
  • 青弓社(2022/07発売)
  • ポイント 16pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784787274472

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内容説明

17世紀ごろにイタリアで生まれ、独特の叙情的な音色によって世界中で親しまれている楽器マンドリン。日本には明治の文明開化とともに伝来して、大学のマンドリンクラブを中心に全国に広まり、萩原朔太郎や古賀政男を筆頭に数々の文化人に愛されて一大ブームを巻き起こした。現在では演奏人口が世界一といわれているにもかかわらず、マンドリンについて網羅的に解説した本が日本にはほとんど存在しない。

本書では、これからマンドリンを始めようという初心者から、すでにある程度の演奏歴をもつ中・上級者までを対象に、第一線で活躍するプロのマンドリン奏者が「演奏を楽しむ/上達するためのポイント」と「マンドリン文化の奥深さ」を二段構えで詳細に解説する。
楽器の選び方、チューニングや弦の張り替え方といった基礎から丁寧に解説し、地域のオーケストラへの参加方法、先生の探し方、自主コンサートの開き方、よりよい音の作り方などの実用的な内容までを網羅する。さらにはイタリア・ナポリを中心に発展してきた楽器の歴史や日本のマンドリン文化史を総括し、マンドリン業界が抱える課題と今後の展望といった深いテーマまでを掘り下げる。

初心者がマンドリンの豊かな世界にいちはやくたどり着けるようアシストするガイドブックであり、ありそうでなかった「日本のマンドリン文化史」を総括する概説書でもある充実の一冊。

目次

はじめに

第1章 マンドリンの魅力
 1 幅広いジャンルで使われる楽器
 2 初心者にやさしい楽器
 3 独特な音色
 4 一人でも大勢でも演奏できる楽器、みんなで長く楽しめる楽器
 5 コレクターの心をつかむ楽器
 6 ほかの楽器との違いと共通点

第2章 マンドリンの基礎知識
 1 楽器の構造を知ろう
 2 弦について知ろう
 3 弦の交換について
 4 ピックは最も大切な付属品
 5 楽器のメンテナンスを忘れずに
 6 マンドリン属の楽器――マンドラ、マンドロンチェロ、マンドローネ、その他
 7 様々なタイプのマンドリン
 コラム マンドリンはなぜ複弦なのか

第3章 マンドリンを手に入れよう
 1 どんな楽器があるの?
 2 いい楽器の選び方
 3 専門店を訪ねる
 4 マンドリン教室を訪ねる
 5 とにかく安く買うには
 6 ケースについて
 7 マンドリンの値段いろいろ
 8 代表的な歴史的名工とその楽器

第4章 基本の演奏方法
 1 弾く前に準備すること
 2 基本中の基本、右手の弾き方と左手の使い方
 3 少し進んだ弾き方と表現テクニック
 4 そのほかの弾き方――さらに進んだ弾き方と表現テクニック、特殊奏法など
 コラム クラシックとブルーグラスの奏法の違い

第5章 マンドリンで奏でる音楽の世界
 1 マンドリンは幅広いジャンルで活躍する楽器
 2 「独奏と合奏」という分類
 3 マンドリン独奏曲の世界――代表的な独奏曲、大作曲家のマンドリン曲
 4 マンドリン合奏曲の世界――その編成と楽曲
 5 ブルーグラスとショーロ
 6 その他の楽器、他ジャンルとのコラボレーションなど
 7 楽譜を手に入れよう

第6章 マンドリンの歴史
 1 マンドリン三百年の歴史
 2 マンドリンの誕生
 3 歴史上の様々なタイプのマンドリン
 4 第一黄金期――十八世紀のパリで花開くマンドリン
 5 第二黄金期――マンドリン・ヴィルトゥオーゾの時代
 6 アメリカのマンドリン史
 7 日本のマンドリン史
 8 現代日本のマンドリン演奏家と指導者
 コラム 文学・映画のなかのマンドリン

第7章 合奏をしよう
 1 マンドリン合奏という文化
 2 日本はマンドリン大国
 3 マンドリンオーケストラに参加しよう
 4 コミュニケーションとマナーについて
 5 合奏の基本
 6 マンドリンオーケストラの仕組みと運営について
 7 マンドリン合奏曲の世界
 8 振り幅が広いマンドリン界隈
 9 マンドリン合奏は生がいちばん
 コラム 楽譜は読めないといけないの?

第8章 演奏の場を広げよう
 1 人前で演奏しよう
 2 教室やサークルの発表会
 3 コンサートの開き方
 4 ライブハウスについて
 5 ライブ音源の作り方
 6 ステージトークについて
 7 インターネット配信
 コラム ステージであがらないようにするにはどうすればいいの?

第9章 よりよい演奏をするために
 1 いい演奏とは何か
 2 よりよい演奏のために有効な練習プロセス
 3 よりよい演奏のためのポイント
 4 歌心がある演奏を
 5 リズムと符割りの違い
 6 音色を磨くということ
ほか