実験医学増刊<br> セントラルドグマの新常識 - 転写・翻訳の驚きの新機構と再定義されるDNA・RN

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実験医学増刊
セントラルドグマの新常識 - 転写・翻訳の驚きの新機構と再定義されるDNA・RN

  • ISBN:9784758104043

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内容説明

セントラルドグマは,生命科学を勉強した人であれば誰もが知っている常識です.本書では,そんな常識を刷新する細胞生物学の予想外の発見を32編の総説に凝縮しました.全ての生命科学者に読んでほしい1冊です!

目次

第1章 DNAの新常識
1.de novo遺伝子誕生学― 「遺伝子とは何か? 」を改めて問う鍵として
2.SMCタンパク質複合体による染色体高次構造制御―DNAの折りたたまれ方の新常識
3.物性から迫るクロマチンの実像―相分離するクロマチンは液体か?固体か?
4.ゲノム三次元構造の制御―その構築原理と発生制御と意義
5.生体内におけるヌクレオチド除去修復のDNA損傷監視機構
6.ゲノム複製におけるDNAポリメラーゼの動態―原理から紐解くフレキシブルなしくみ


第2章 転写の新常識
1.クロマチンにおける転写機構の新たな知見
2.Pol Ⅱ動態の新常識―ポージングによる新たな転写制御機構
3.転写バーストの制御メカニズム
4.lncRNA・eRNAによる転写制御
5.非コード領域による転写制御―遺伝子発現のタイミングをつくり出す新たなメカニズム
6.非コードの転写活性と細胞老化―RNAワールドはいまだに健在?

第3章 RNAの新常識
1.RNA修飾によるエピトランスクリプトミクス制御と生命現象―可逆的なリン酸化修飾がRNAを安定化する
2.RNA編集―生理的な働きと遺伝子改変技術への応用
3.遺伝子発現におけるRNA結合タンパク質の多彩な機能―遺伝子発現をグローバルに調節するRNA制御と,その異常により発症する疾患および創薬戦略
4.RNA合成生物学の現在地と未来
5.RNA結合タンパク質の免疫制御における役割と疾患治療への応用
6.細胞内構造体の骨格として働くRNA

第4章 翻訳の新常識
1.RAN翻訳:乱れる翻訳開始部位―ATGに依らない反復配列翻訳のメカニズムと病気とのかかわり
2.新生ポリペプチド鎖が制御する翻訳動態
3.未注釈ORFの同定とその生理機能
4.翻訳品質管理機構―異常を識別排除するセントラルドグマの最終管理者
5.立体構造からみた統合的ストレス応答の制御

第5章 タンパク質の新常識
1.タンパク質フォールディングの新常識―Anfinsenのドグマから拡がるタンパク質の世界
2.クライオ電子顕微鏡がもたらす新しいタンパク質構造の知見
3.タンパク質立体構造予測の新常識―AlphaFoldとその展開
4.de novoデザインタンパク質―生物がもたないタンパク質を設計できる時代
5.タンパク質の液-液相分離―オートファジーを例に
6.捉えきれない天然変性タンパク質