内容説明
全国の怪異妖怪を地方別で紹介する「日本怪異妖怪事典」シリーズ第3弾!
日本の文献に登場する怪異妖怪のうち、出現した地域、またはその怪異妖怪の物語が伝承されている地域が東北地方であるものを「青森」「岩手」「宮城」「秋田」「山形」「福島」の県別に分け、さらに、複数県で伝承が確認できるもの、県境に伝わるもの、県が特定できないものを「広域」、芸能・絵画作品、児童書ほか創作された可能性が高いものを「その他」にそれぞれまとめ、五十音順に紹介。
たたりもっけ、恐山の霊、めどつ、猿の経立、松川姫、快速アテルイ、疱瘡婆、貪多利魔王、大手の白けつ、アグリコ狐、御夢切、鼬和尚、鶴女房、蜂子皇子、んばっだえ化物、イナッシー、猫魔ヶ嶽の化猫、室石将監、アクロバティックサラサラ、座敷わらし、七色狐、雪女、鰐、赤舌、山地乳、荒吐、具乱怒物乃怪など、1300種類以上を網羅!
「日本怪異妖怪事典」は、古代から近現代まで、地方で語られた伝説、伝承、民話、神話、昔話などから、怪異妖怪、不思議な話を収集し、地方別で紹介する事典シリーズです。
目次
【目 次】
はじめに
凡例
青森県
岩手県
宮城県
秋田県
山形県
福島県
東北広域
その他
COLUM
01境界
02果物妖怪考~柿の妖怪はなぜ宮城に多いか~
03秋田呪術師列伝~式神使いと異能僧~
04東北「妖怪」作家の異業
索引
五十音順索引
部類別索引
属性別索引
おわりに
参考資料
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
眉毛ごもら
1
東北編である。色々な妖怪説話が載っていて相変わらず面白く、著者が直接蒐集したものも含まれているのでなお面白い。広範囲を住処にする妖怪や明らかに元ネタがありそれが広範囲に自分の土地であったことだと話ができていくものもあり、また近年の妖怪本作者によって創られたと思わしきものもありパターンは多種多様である。ネットでも新たに妖怪が棲む時代過去はさらにあっただろう。座敷わらしやかっぱ、雪女氷柱女等ご当地とも言える妖怪も各県にいてよい。雪女氷柱女とかは寒冷地仕様なのでその存在自体が羨ましいと思ったり。面白かった!2022/07/18
アル
1
関東より更に増えて600ページ強。かなりの読み応えがあった。 収録内容は広範なので印象に残った点をいくつか上げると、意外にも中国の六朝志怪や唐代伝記の翻案である話が各地に伝わっていたのが面白い。 あとはやはり狐狸の話が目につくが、狸が狐よりもかなり凶暴で、しばしば人を食い殺しているのが驚きだった。2022/06/07