アンセム

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アンセム

  • ISBN:9784908148187

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内容説明

米国議会図書館の調査で「聖書に次いでアメリカ人に最も影響を与えた本」とされた『肩をすくめるアトラス』の著者アイン・ランドによるディストピア短編小説。

集団・平等主義が極限まで推し進められた結果、「私(I)」という概念が排除され「われら(we)」に置き換わってしまった遠い未来。
主人公は自由を取り戻す闘いに立ち上がる。

【著者】
アイン・ランド
1905年-1982年。アメリカの作家、思想家。
「オブジェクティビズム(客観主義)」思想を創出し、小説やエッセイを通じて表現し、自らそれを実践し続けた。
サンクト・ペテルブルク生まれ。1926年アメリカに単身亡命。1936年『われら生きるもの』で小説家デビュー。1943年『水源』がベストセラーになり名声を確立。
1957年SFミステリー思想小説『肩をすくめるアトラス』は現在までに23カ国語に翻訳され、累計販売部数は880万に達する。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイ

130
タイトルから本文に入ると当然のごとくに浮かんできたパイプオルガンの響き。それをBGMに、語られていく個を没する思想とそれへの反論を読んだ。書かれた時代から未来を見据えたディストピア。未来を描いたようでいて、みえるのはその時代の恐怖。今の時代は、どうだろうか。アイン・ランドが今筆を取れば何を描くか。根底は同じなのかもしれないな。2019/09/03

ヘラジカ

41
前々から気になっていたアイン・ランド。実は何冊か揃えているのだが、有名な作家だけにどうしても手をつけられずにいた。こちらは、本国でもパンフレット形式で書籍化されていたことがあるくらいなので、邦訳版もカバーがなく非常に薄い。しかしその薄さからは想像もできないほど読み応えのある美しい作品だった。内容はというと今となってはオーソドックスなディストピアSF。それが聖書の創世記を彷彿とさせる古風で美麗な表現によって、非常に端正な作品となっている。「私」という自我を持てる世界の素晴らしさ。香港はどうなってしまうのか。2019/06/13

おおにし

15
アイン・ランドは以前から気になる作家であるが、難解な長編小説であろうと敬遠してきた。しかし、アインがこんな短編を書いていたとは知らなかった。個性を無くした人間が住む未来社会を描いたディストピア小説であるが、ストーリーが単純すぎて正直面白くなかった。「アンセム」は長編の構想を練るために書いた習作で、アインの面白さは長編を読まなけれなわからないらしい。いつか「肩をすくめるアトラス」を読んでみたい。2019/07/15

めがとろん

3
肩をすくめる〜が面白かったので期待してこちらも購入。メッセージ性が強くてアトラスのような読後感にはならず残念。そもそも短いし趣旨が違うんだろうけど。2025/04/23

もりたのちゃんさえ

3
まず言いたい。全ての本はこういう装丁になってほしい。重度の肩こり持ちでなおかつ移動中に本を読まないと不安で気が狂いそうになるタイプの人間はハードカバーの本が読めないが、文庫は目が疲れるのである。同人誌みたいで威厳もへったくれもあったものではないが、もともと本に見た目の威厳など関係がない、本は中身の文章の羅列を食っては捨てるものだ、本自体の希少性などドブに落とせ、全ての本はもっと軽くなるべきだ。そういうことをまず考えた。ここまで一言も本の内容に触れていない。ワッハッハ。2019/06/26

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