新潮選書<br> 論争 関ヶ原合戦(新潮選書)

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新潮選書
論争 関ヶ原合戦(新潮選書)

  • 著者名:笠谷和比古【著】
  • 価格 ¥1,650(本体¥1,500)
  • 特価 ¥1,155(本体¥1,050)
  • 新潮社(2022/07発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 300pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784106038877

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内容説明

「淀殿や三奉行は三成派」「直江状は偽書」「小山の評定は後世の創作」「戦は一瞬で終わった」「関ヶ原は戦場ではない」「問い鉄砲はなかった」……。四百年を経た今も日本史上最大の野戦について激しい論戦が繰り広げられている。そのうち、注目を集めた新知見を、第一人者である著者が吟味し、総合的な歴史像を構築する。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kokada_jnet

80
関ヶ原の合戦にいたる軍事・政治状況を再分析し。近年の様々の、「従来の関ヶ史観」への批判的な論を、批判した本。西軍の状態を、当初の石田・大谷両名のみ参加の散発的な挙兵段階と。淀殿・毛利家らが参加して「秀頼を支える正統的」軍になった段階とに、分けて論じている。いままでの著では歴史家らしく冷静な調子であったが。この本では、いい意味で熱い語り口で、引き込まれた。2022/10/26

だまし売りNo

32
小山評定はなかったとする学説に対して、小山評定は存在したと主張する。東海道の諸大名の城には徳川の武将が入っており、山内一豊らの家康に城を預けるという提案がなければ成り立たない。これは家康が豊臣政権の諸大名の第一人者ではなく、諸大名の上に立つ存在となる点で重要な要素である。 2022/09/16

ゲオルギオ・ハーン

26
『天下分け目』という肩書きがありながら詳細のわからない謎の決戦『関ヶ原』について、それまでに至る道(文禄・慶長の役)からはじめて、諸説の一部を著者が自説でもって解説していく一冊。個人的な考えと概ね合致するところもあるし、別の考えをしているところもあり読んでいて楽しかった。概ね合致するところは関ヶ原の戦いは三成対家康ではなく、あくまで豊臣系家臣内の内乱であること。異なるのは小山評定の実在性。また、書簡をもとに淀殿や奉行、家康が事態の急変に困惑しているという解釈はかなり興味深く現実味が強いと私は思った。2022/10/14

鐵太郎

17
関ヶ原合戦に絞ってあの時代を見直し、様々な俗説や新説を検討した上で最もありうる「関ヶ原戦略」を開示したもの。この戦いで最も利益を得たのは誰か。「内府ちがひの条々」がもたらしたもの。小山の評定はあったのか。秀忠の率いる部隊と家康直属部隊の成り立ちと戦力としての違い。戦闘時間はどのくらいだったか。「問い鉄砲」はあったのか。合戦後の論功行賞の意味。なるほど、これは面白い。2023/07/14

はるわか

13
小山の誓約の後に、豊臣三奉行による家康への宣戦布告状が出されたため、家康は豊臣系武将を信用できなかった。しかし、関ヶ原合戦の勝利に対する豊臣系武将たちの貢献は絶大であり、さらに秀忠の徳川主力軍の遅参という不測の事態によって貢献度は飛躍的に高まった。このありさまは近世の徳川幕藩体制に深い刻印を施した。豊臣系諸大名には大規模な加増がおこなわれ、20ヶ国以上日本の3分の1の地域に豊臣系国持大名の領地が分布することになった。領地給付の主体は豊臣秀頼との世の認識をはばかり、領地朱印状も領地目録も交付されなかった。2022/09/16

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