ボビー・ギレスピー自伝 Tenement Kid

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ボビー・ギレスピー自伝 Tenement Kid

  • ISBN:9784781620992

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内容説明

ラフ・トレード ブック・オブ・ザ・イヤー!
NME ブック・オブ・ザ・イヤー!

「俺たちは自由に、やりたいことをやりたい。
ラリって(ローデッド)、楽しんで、パーティをするんだよ」

『スクリーマデリカ』で90年代が始まる。
サッチャーに奪われ、アシッド・ハウスに救われた、狂騒と祝祭の物語。

グラスゴーのロック少年はいかに真のロックスターになったのか?

パンクへの目覚め、ジーザス&メリー・チェイン加入、プライマル・スクリーム結成、アンドリュー・ウェザオールとの出会い、歴史的名盤『スクリーマデリカ』誕生――プライマル・スクリームのフロントマンがセックス、ドラッグ、ロックンロールのすべてを語り尽くす。

「ギレスピーはロックンロールのオリバー・ツイスト。パンク・ロックのお伽話は剃刀のように鋭く、階級闘争と音楽とスタイルに切り込む。そしてここには世界最高のバンドのひとつが導きだした、他にはない世界観がある。読むのをやめられなかった」――コートニー・ラヴ

「ロックンロールのスピリットをひとりの人間に閉じ込めたら、ボビー・ギレスピーになるだろう。この本はロックする人生だけでなく、それを形成した労働者階級文化の美しさを肯定している。私は読みながら喜びの涙がこみあげ、同時に我々が失ってしまったものに大きな怒りを感じた」――アーヴィン・ウェルシュ(小説家、『トレインスポッティング』原作者)


1961年の夏、ボビー・ギレスピーはグラスゴー・スプリングバーンの労働者階級の一家に生まれる。16歳で退学し、印刷工の見習いとして働きだした彼は、フィル・ライノットから稲妻のようにロックンロールの啓示を受ける。運命は、セックス・ピストルズとパンク・ロックの登場で決定された。それは階級制度に反抗する、聖像破壊のヴィジョンだった。
そしてボビーはついにアーティストとなり、ジーザス&メリー・チェイン、さらにはプライマル・スクリームを始動する。

90年代へ移ると、ボビーの旅はさらに加速する。サマー・オブ・ラブ、ボーイズ・オウンのパーティ、アンドリュー・ウェザオールとの運命的な出会い。新たなエレクトロニック・ソウル・ミュージックがイギリスの意識を動かし、「90年代を始めた」と言われるアルバム『スクリーマデリカ』をリリースする。それは世紀末ブリティッシュ・ポップの未来を過激に作り変えた、ロックンロールの使徒の喜びと驚きに溢れた一枚だった。

【目次】
Part One (1961-1977)
1 スプリングバーン育ち、それが俺だ
2 服はアーサー・ブラック、パンツはハイウエスト(ザ・マウントでのスクール・デイズ)
3 サイキック脱獄(ジョニーを見た少年)

Part Two (1977-1981)
4 見習いパンク
5 新たな宗教
6 文化革命
7 変容するイメージ、変容する意識
8 ファクトリーの連中(刈り上げとカフカ)

Part Three (1982-1985)
9 グラスゴー労働者階級のインダストリアル・ブルーズ
10 スカイブルーのヴォックス・ファントムの叫び
11 祖母がアシッド・ファクトリーで着けたサッシュ
12 ジーザスが歩く
13 十字軍
14 アンフェタミンをキメた革服の男たち
15 サイコキャンディ
16 スプラッシュ・ワン・ハプニング
17 エレクトリック・ボールルームの電撃(脳天を割られ、鎖を外される)

Part Four (1986-1991)
18 ソニックの花、ストロベリーの飛びだしナイフ
19 ブライトン・ロック
20 アシッド・ハウスを祝福せよ
21 オードリー・ウィザスプーンによる福音
22 ウォルサムストーでローデッド(リミクス/リモデル)
23 ボーイズ・オウン・ギャング
24 ハックニーのパラダイス
25 マルクスとマクラーレンの子どもたち
26 アンダーグラウンドがオーバーグラウンドに
27 レット・イット・スクリーマデリカ

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

今庄和恵@マチカドホケン室コネクトロン

21
パンクとかニューウェーブとかと同じように、プライマル・スクリームとはバンドではなくひとつのジャンルであったのだな。イギリスで新たな音楽ムーブメントが起きるのは労働者階級の怒りが飽和状態に達した時のよう。父親の影響もあるのか視点から政治的な要素が薄れることはなく。新大陸で抑圧された黒人の音楽は海を渡ったイギリスでパンクに姿を変えて貧しい若者たちの魂を救うのだった。2022/09/26

y_nagaura

11
来日公演前日にようやく読了。読み切れてよかった! 父親と母親への尊敬の眼差しと、サッチャーに対する怒り、その反動としてのパンクとドラッグ。特にドラッグにまつわるバカ話は読んでて何度も吹き出しました。メリーチェインへの愛情は想像以上で、とても満足気。解雇宣告に自分の気持と折り合いをつけるところがやるせない。 2ndと3rdの間の飛躍が不思議だったけれど、そのあたりの描写が丁寧に描かれていて読み手にも高揚感をもたらす。特別な時間を仲間たちと過ごした最高の日々。セカンド・サマー・オブ・ラブの疑似体験。2022/08/17

glaciers courtesy

8
登場するアーティストたちの曲を聴きながら、この本を読むのは最高の音楽体験だった。本を読みながら音楽を聴いても大抵はどちらも中途半端になるが、この本の場合は二つの体験が高めあってくれるのだ。もちろんプライマル・スクリームのファンだからこそこの本を手に取ったわけだが、ファンではなくてもUKロックをある程度知っている人なら誰でも楽しめると思う。スージー・アンド・バンシーズやニュー・オーダーとの思い出は涙ものだし、クラッシュやオアシス果はボーイ・ジョージまで登場するこの物語はもはやUKロックヒストリーそのものだ。2025/08/15

ばり

6
初めて知る人物や、音を聴いたことないアーティストがたくさん出てくるのでググりながら、プレイリスト作りながら、また付箋を貼ったりしてたのでめちゃ時間かかってしまいました。雰囲気でしか断片的にしか理解してなかったパンク誕生から90年代までのイギリスの音楽シーンが立体的に感じることが出来た気がします。そしてドラッグと音楽、アーティストは想像以上に密接だったんだなと… primal screamってバンドはその時そのときハマっているドラッグの作用によってアルバムの作風が変わるってのはホントだったなと。2022/10/03

ふん

5
『XTMNTR』や『LIVE IN JAPAN』の強烈さに比べると『スクリーマデリカ』って、歌が少ないからか、何回聴いても印象が定まらず、なにがすごいのかよくわからないところがあったし、普通にセカンドのほうがかっこいいやんとか思っていたけど、これを読みながら、ファースト、セカンド、ローデッドと順に聞いたあとにカムトゥギャザーを聴くと、太陽が昇ってきた。最後のページではちょっと泣きそうになった。とにかく情熱だけで突き進んでいるところがボビーのかっこよさだと思う。あと、ピーター・フックの高感度が爆上がりした。2022/12/29

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