ディスカヴァーebook選書<br> デリダの遺言―「生き生き」とした思想を語る死者へ

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ディスカヴァーebook選書
デリダの遺言―「生き生き」とした思想を語る死者へ

  • 著者名:仲正昌樹【著】
  • 価格 ¥1,980(本体¥1,800)
  • ディスカヴァー・トゥエンティワン(2022/07発売)
  • 盛夏を彩る!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~7/28)
  • ポイント 540pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784902465075

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内容説明

「わかりやすい言葉」や「生きた言葉」で書かれた哲学書や思想書が多く出回っている昨今。とはいえ、安易にその「わかりやすさ」や「生き生き感」を信用してしまっていいのか。哲学や現代思想には、「語りきれない」ものが絶えず含まれるのではないか。それが、デリダによる「音声中心主義批判」の本質ではなかったのか?
 著者は、そういった問題意識から、まず個人的体験にそくしつつ、「生き生き」とした言葉がどういう場面で、どのように使われているのかを論じる。つづいて、「生き生き」への賛否をめぐる思想史を、フィヒテやゲーテからはじまり、ヘーゲル、マルクス、フッサール、ベンヤミン、デリダらの言説を振り返りながら概観する。さらに、思想業界における「生き生き」とした言葉を語る論客のあり方を批判的に検証する。批判の対象は、柄谷行人や竹田青嗣、高橋哲哉、斎藤貴男など。最後に、著者自身がいかに「生き生き」とした言葉を嫌っており、いかにして「生きた言葉を語る死者」にならないよう、心がけているのかを説明する。
 思想史を知り尽くした著者が、現代思想業界に殴り込みをかける。高校生でも読める簡明な記述。仲正節が炸裂する、著者渾身の一冊。
(※本書は2005/10/25に発売された書籍を電子化したものです)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

harass

55
ひいきの学者で読む機会のなかったこの本が、KindleUnlimitedに入っているのに気がつき手に取る。読みたかったのだ。デリダの「音声中心主義批判」を解説しつつ、当時の日本のネット論壇など、いまでも見られる「生き生きとした」庶民の言葉などの特権的な意味合いについての違和感などを論じる。元の本は2005年に出た本であるがいまだに「生き生き」、現場主義とか、体験主義とかの特権性はまだ残っているので、この批判は有効であると思われる。まあ、このひねくれ加減、アイロニーが好きな人にはぜひ。2024/06/30

ころこ

46
デリダに音声中心主義を批判したエクリチュールという言葉がある。「生き生き」とは、この音声中心主義のことだ。本書で批判される言論人はメディアでの露出から、著者よりも知名度があり信奉者が多い。彼らが発する言葉は親や先生とは違い、生き生きした言葉としてリーチする。著者は言論人の欠点、特にコンプレックスを言い当てる。読者は言論人を相対化することで呪縛から脱出するか、言論人の擁護にまわるかだ。擁護者がいかにも言いそうな言葉遣いは、当該言論人のコピーだが、それはエクリチュールそのものだ。エクリチュールは生きた言葉の再2023/11/04

さえきかずひこ

6
第4章で、竹田青嗣、柄谷行人、高橋哲哉らを批判している。悪ノリしすぎ。まぁ、面白いですけどちょっとくどい。2016/11/30

はすのこ

4
デリダ関係ないじゃん...。2016/11/02

home alone

2
最初の方の哲学の話しは面白かったけど、最後の方は悪口が多かった。。最後の方は良く分からない。この人は哲学とかテキスト読解の本は面白いからそういうのだけ書いてほしい。他の本でもそうだけどこの本は特に、ネットのバカな人(仲正さんの言い分)への怒りのコメントが多い。2012/10/15

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