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内容説明
「世界の頂」と呼ばれ、多くの人の心を惹きつけるエベレスト。登頂までの道のりは険しく、極寒のキャンプ生活に命が削られるデスゾーンなど、試練ばかりが待ち受ける……と思ってはいないだろうか。もちろん、この厳しさはかの山の一面ではある。しかし、標高8000mからの夜明けや緑豊かな麓の街道など、挑戦者だけに見せる穏やかな一面もある。そんな表情豊かなエベレストの全貌をネイチャーフォトグラファーが鮮やかに描き出す。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
gonta19
125
2022/7/16 ジュンク堂三宮駅前店にて購入。 2023/11/29〜12/6 エベレストに登頂した写真家の上田さんの記録。重い機材を担いで登るのはどれほど大変であったろうか。おかげで普通なら見られない素晴らしい景色の写真を堪能させてもらえた。私も登頂は無理でも、エベレスト街道は歩いてみたいなぁ。身体の動くうちに行きたいなぁ。2023/12/06
breguet4194q
102
プロのカメラマンによるエベレスト初登山紀行です。写真が多いので、リアリティー感は満載ですね。カメラマンなのに、これだけ文章が書けるなんて素晴らしいです。登山に興味がある方には、エベレストは憧れの存在だと思いますが、登頂までの諸々の苦難(しかも、綺麗事ではすまない事も含めて)が、わかりやすく記載されてます。自分にできない事に挑戦した著者を尊敬します。2022/07/30
taku
21
写真家のエベレスト登頂記は初めてだ。登山家とはまた一味違うね。外から眺めるのではなく、本当の姿を撮るためには自分の足で歩き、体感しなければと考える著者が目指すてっぺん。トレーニングや準備、現地での高度順応など、単独隊でエベレストに登るとはどのようなことか、素直な筆致で状況も心情も伝わる。随所の写真も良くて、少しずつ読んでなんかいられない。デスゾーンで吐きながら撮影するところは、さすがプロ。これからも垂直世界に水平世界、自分じゃ見られない景色を期待してるぜ。2022/12/31
たらお
21
新書だけど絶景写真満載。ネイチャーフォトグラファーの著者が33歳で初めてエベレストに登り写真を撮る。写真を撮るということはグローブ(下に薄手の手袋はつけているが)を脱ぎ、カメラのレンズを覗き、ピントを合わせなければならない。当然、凍傷を気にしつつ、息を止めてシャッターを切ることから、酸素濃度の低い高地ではかなり危険。頂上付近の空は濃紺で宇宙に限りなく近いことを感じさせるし、夜明けの橙が空に溶け出す色合いの美しさったらないのだが、登頂までの経過を文章にしているので、死の危険を孕んだ美しさをヒシヒシと感じる。2022/09/24
zel
16
とても読みやすかったし、登山家ではなく写真家だからこそ伝わってくることがあったように思う。掲載されている写真はどれも綺麗だし自然の厳しさや大きさを感じるものばかり。見入ってしまう。2022/12/21