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内容説明
内閣法制局は、とらえどころのない役所です。名前を知っている人の多くも実態はよくわかっていない。圧倒的多数の人は名前すら知らない。そんな内閣法制局が財務省や首相官邸を抑え込む謎の力を持っている。(中略)内閣法制局はあの財務省をも凌ぐ、別格の存在として君臨する謎の最強官庁なのです。(「あとがき」より)ロングセラー『検証 財務省の近現代史』『検証 検察庁の近現代史』に次ぐ三部作完結編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
中玉ケビン砂糖
54
「日本で行政を担うのは?」「内閣?」「違います」とキツめの例題から開幕。内閣法制局に配属される官僚は、「『法解釈がすべて』という修行僧のような人たち」と形容されている。六法を一言一句暗記し(ドラマなどで見かける事典サイズのものは、実は「アレ」でも抄録らしい)、一日中「通せるようにするための」法案作成に勤しみ、いらぬ議員立法を除け、「自衛の定義とは何か」「何故開示できないのか」という面倒な質疑にのらりくらりとした言葉で答弁しつつ、心の中で(俺らがそう解釈するからだよ)と毒づく。2022/09/16
南北
39
本書の帯にあるように「謎の最強官庁」といえる内閣法制局について、戦後政治にどのような影響を与えてきたかがわかる本。一般には「後法優先」といって、現在の法律と矛盾する点があれば、後からできた法律が正しいと解釈されるのだが、日本では内閣法制局が過去の法律と矛盾しないようにするという謎の役割を果たしている。さらに高辻長官以降「一国平和主義」に傾くことでさまざまな「毒」が憲法解釈などに入り込んでいるとしている。本書は内閣法制局の歴史を振り返ることで日本の政治のどこに問題があるかを指摘した良書だと思う。2022/09/14
てつのすけ
24
本書は、法制局の所掌業務、歴代法制局の憲法9条の解釈の変遷、内閣と法制局との関係について、まとめられている。法制局が、内閣を上回る権力を有しているとは、事実であれば問題であると思う。その原因の行き着く先は、我々国民にあるのだが。2023/09/20
Garfield
20
Audible・Kindle併用 「内閣法制局設置法」に規定される同局の業務は、ざっくり言うと「法律に関する調査を行い、意見をする」だけで何ら特別な権限もない。にも拘らず、財務省をも凌ぐ強力官庁となっている背景を、安全保障政策をめぐる憲法九条に対する政府見解の変遷を追うことを中心に明らかにしている。法的根拠と予算(カネ)が全ての官僚機構で、法的根拠のお墨付きを出すことで他省を押さえ、同時にそのお墨付きで時に総理をも牽制しつつ、その地位に胡坐をかき、結構出鱈目をしている姿も描かれている。★★★★☆☆☆2025/11/30
WS
6
憲法解釈は法制局の個人技によるところが大きく、長官の姿勢でどうにでもなっているということがわかった。2022/10/07
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