講談社文庫 潔白の法則 リンカーン弁護士（上）

著者名：マイクル・コナリー【著】/古沢嘉通【訳】

講談社（2022/07発売）

• ISBN：9784065249888

内容説明

高級車リンカーンをオフィス代わりにしている刑事弁護士、ミッキー・ハラーが殺人容疑で逮捕された。
被害者の射殺体はハラーの車のトランクにあり、銃弾が彼の自宅ガレージで見つかったのだ。
収監されたハラーは、自分自身を弁護する本人訴訟に臨む。
彼を救うため異母兄ハリー・ボッシュや元妻たちが集結。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[パトラッシュ]

リンカーン弁護士シリーズも長いが、今作は法廷場面が最も詳細に描かれる。しかも被告は殺人容疑をかけられたミッキー本人であり、自ら弁護に立つ本人訴訟に臨まねばならなくなる。絶体絶命のピンチに事務所の仲間だけでなく元妻たちやハリー・ボッシュも集まりドリームチームを結成し、潔白を証明するため奔走する姿にワクワクしてしまう。法廷で最も重要なのは判事を納得させるだけの証拠と説得力だが、事件の真相に迫るチームの支援を受けたミッキーが検察の失態を衝くやりとりは緊迫感に満ち、リーガルサスペンスの醍醐味を満喫できる。（続く）

2022/08/11

[Tetchy]

リンカーン弁護士シリーズ再起動というべき本書はハラー自身が殺人事件の容疑者として逮捕され、収容所に入れられる、実にセンセーショナルに幕を開ける。また本書が舞台の2020年は新型コロナウイルスの世界的パンデミックが始まった年。本書でもカーラジオからのニュースで中国の武漢で謎のウイルスが発生して大勢が死んでいることが流れることに始まり、ハラーの裁判も感染が迫っていることを懸念して陪審員選定の予備訊問期間も半分に短縮される。物語が進むうちに新型コロナ感染の脅威がハラーの身辺にも近づいてくる恐ろしさが語られる。

2024/01/25

[のぶ]

マイクル・コナリーの新刊はミッキー・ハラーシリーズ。まだ上巻を読む限りだが、冒頭からハラーのリンカーンのトランクから射殺体が出てきてハラーは殺人容疑で逮捕される。その証拠もガレージから見つかり、ハラーは危機的状況に陥る。収監されたハラーは、自分自身を弁護する本人訴訟に臨む。その後保釈されたハラーは無罪を証明するために、必死に証人と証拠集めに奔走する。当然法廷場面も多く興味は尽きないが、まだ物語がどんな方向に進むのか予想がつかない。ハリー・ボッシュも登場し、ハラーのために協力する。感想は下巻で。

2022/07/25

[chiseiok]

微妙に読書に対してのモチベーションが減っている自覚…更には業務上最大の繁忙期であるこの季節。でもコナリー新作を読むと、嘘のようにつるっつると頁を繰る手が進む。何なん？これ。コナリー凄過ぎ。いつだったか、リンカーン弁護士シリーズはこれで打止め宣言が出ていたけれど、自分の勘違いでなければ本作主人公は明らかに“リンカーン弁護士”ミッキーです。何なん？これ笑。地味な下地展開（嫌いでは無い、つかそれも好き）無しで、初っ端からど真中の掴み。助演男優登場のタイミングにも痺れる。も一回言います、コナリー凄過ぎ。即下巻へ。

2022/08/08

[ひで📚🏈]

宿敵ペイトリオッツのビル・ベリチックの名前が登場したシーンがNFL民としては一番盛り上がりました(笑)「試合が始まる2日前にオフェンスチームに最初の12プレーを指示する･･･」アメフトを知らない方にどくくらい伝わるのかは不明ですが(笑)⇒本編とは全く関係ない話ですが･･･ハラーシリーズでは時々アメフトネタが登場します！スケールズ、オパリジオ、FBI･･･下巻へ向けて盛り上がってきました。

2022/11/21