文春文庫<br> 海の十字架

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文春文庫
海の十字架

  • 著者名:安部龍太郎【著】
  • 価格 ¥800(本体¥728)
  • 文藝春秋(2022/07発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784167919047

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内容説明

「銀」と「鉄砲」と「キリスト教」が戦国武将たちの運命を変えた。
大航海時代とリンクしたまったく新しい戦国史観で綴る短編集。

作家生活30周年を迎え、歴史の新しい読み解き方を提示し続ける著者が「戦国時代こそが、『開国』の瞬間だった!」という価値観で描いた革新的な一冊。

表題作「海の十字架」他六篇を収録
1 海の十字架・大村純忠
日本初のキリシタン大名となった大村純忠は、なぜ改宗に踏み切ったのか? ポルトガルの大型帆船「ナウ」を見た純忠の決断とは。イエズス会と大村家の関わりと、貿易港「長崎」誕生秘話。
2 乱世の海峡・宗像氏貞
総勢八万の大軍を擁する大友家、覇権拡大を目指す毛利家。大国に挟まれた十四歳の宗像氏貞が選んだのは「海の民」の本道を貫く生き方だった。
3 海の桶狭間・服部友貞
その実力を認められ、織田水軍として兵を率いてくれと打診された服部友貞は、それを拒絶。「桶狭間の戦い」を経て、信長という男の神髄を知ることになる。
4 蛍と水草・三好四兄弟
瀬戸内の海運を支配して莫大な関銭や津料を得ていた三好家は八ヵ国にも及ぶ版図を誇っていたが、その栄華はある男によって崩れさる。
5 津軽の信長・ 津軽為信
室町幕府の将軍の首をすげかえた信長の行動力を知った為信は、我こそが「津軽の信長」になると決意。南部家を倒すため、為信が練り上げた「策略」とは。
6 景虎、佐渡へ・長尾景虎
家督争いの渦中にいた長尾景虎は、劣勢に立ち、佐渡へ渡り、「ある行動」を起こす。「越後の虎」になった男の出発点を描く。

※この電子書籍は2020年2月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

サンダーバード@読メ野鳥の会・怪鳥

71
(2022-80)戦国時代の「海」をテーマにした短編集。キリシタン大名大村純忠や越後の長尾景虎(上杉謙信)などの有名武将もいれば、津軽為信や服部友貞など初めて読む武将もいる。室町時代から戦国の動乱期に向かう中で、貿易により資金を増やし、鉄砲などの新兵器を備える事の重要さが必要になって来たのを実感できる。★★★2022/12/03

エドワード

22
戦国大名六人の物語。視点が新鮮。辺境の地ほど思考が柔軟だ。肥前の大村純忠は、布教と貿易を両輪とする南蛮人と組み、日本初のキリシタン大名となる。毛利と大友に挟まれた筑前の宗像氏貞は、石見銀山の銀で戦う。尾張の服部友貞の章の「石見の銀の海外輸出が戦国日本に高度経済成長をもたらした」との解釈が興味深い。商業と流通。服部友貞が敵愾心を燃やす織田信長の戦略は津軽の津軽為信にも届き、日本海貿易で力を蓄える。越後の長尾景虎こと上杉謙信は佐渡の金銀によって、鉄砲を手に入れる。三好四兄弟は旧勢力内の争い、自滅する運命だ。2024/04/10

パカゲニー

7
安部龍太郎さんの2020年作品。6編の戦国大名(武将)のお話。海と南蛮貿易に関わる6人の武将の生き方を楽しめました。九州の大村純忠や東北の津軽為信四国の三好長慶など余りよく知らなかった武将たちとも出会えました。2025/06/06

ひで

2
安部龍太郎が好きであることと、足利末期~戦国初期が好きであることから読んでみた。面白かった。 特に気に入ったのは三好四兄弟。松永久秀の裏切りと末路には個人的に興味があり、非常に面白かった。 足利6代将軍・義教に興味があるのだが、この人を描いた小説はないのだろうか?2025/04/03

ササーキー

1
う〜ん。完成度にバラツキを感じた。2022/10/12

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