内容説明
1967年、東京。キャバレーのバンドマンとゲストの女性歌手として出会った二人は、どちらともなく鏡の中で視線を重ねた。三日後、男は部屋に電話が設置されると、番号を知らせるべき相手を紙に列挙し始める。それもまた、日常の一場面のはずだった――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yuyu
49
洒落たタイトルに惹かれて、手に取る。なるほど、片岡義男っぽい。いつ振りかわからないくらい、久しぶりの作家さん。1960年代が舞台のドストライクな恋愛小説。酒(絶対洋酒、間違っても焼酎じゃない 笑)、タバコ、そして、音楽。実際に体感した訳でもないのだが、なんか自分がその時代にいたような錯覚に陥る。テナーサックス奏者の長谷川とクラブ歌手の淳子の恋、それだけで小洒落てる。昔のハリウッド映画を彷彿とさせる。しかし、現実味を帯びたラストにはちょっと驚き。2017/10/18
リッツ
23
わかーい頃よく読んだ片岡義男、図書館の新刊コーナーで発見。お(笑)このタイトル!久しぶりにあの雰囲気味わいたくて借りましたが、これはダメかも?と。昔好きだった「人生は野菜スープ」に収録されていた「給料日」とか思い出し、そっち系か?と。でも時代が、もひとつ以前で復刻版かと確かめたら最新の書き下ろし(((^_^;)しかし流れるように読まされてしまった。あ~、こういう感じの本も読んだなぁと懐かしくはなり、空白の期間(自分が読んでない)ちょっと探索してみよわうかな、という気にはなりました。ツボな人もいるかも?2015/08/28
カモノハシZOO
2
なんか途中から面白くなってきた。最後の急展開、これって嫌いじゃない。2017/06/18
hirayama46
2
120ページ弱、二段組でフォントはやや大きめ、という長編と呼ぶか中編と呼ぶか悩む一冊。まあ、どっちでもいいといえばいいのですけれど……。/内容は片岡義男らしい軽やかさのある筆致で昭和の時代のバンドマンを描いたもの。小洒落た、という形容が(悪い意味でなく)ぴったりですね。2015/08/11
Tatsuhito Matsuzaki
1
片岡義男といえば40年前の「スローなブギにしてくれ」があまりにも鮮烈過ぎて、その後の作品は1、2作しか記憶にありません。 この作品は1967年の東京が舞台。キャバレーのバンドの一員でサックスを演奏する青年を主人公に、彼と周辺の男女の会話に登場する「たぶん、おそらく、きっとね」というフレーズをタイトルにしています。 生活感がなく理屈っぽい会話の中で意味ありげな言葉を吐く男女は流されるように、たぶん、おそらく、きっと明日もなんとかなるだろうと想いながら生きている...。 そんなアンニュイ感が漂う小説です。
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