クラシック偽作・疑作大全

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クラシック偽作・疑作大全

  • 著者名:近藤健児/久保健
  • 価格 ¥2,640(本体¥2,400)
  • 青弓社(2022/06発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
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  • ISBN:9784787274465

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内容説明

大作曲家が作曲したとされている作品のなかには、実は偽作と疑作が多数紛れ込んでいる。
ハイドンの『おもちゃの交響曲』「セレナード」、バッハの「メヌエット ト長調」、ヴィヴァルディの「忠実な羊飼い」、カッチーニの「アヴェ・マリア」、ベートーヴェンの『イエナ交響曲』……。

これらの楽曲は偽作あるいは疑作といわれている。偽作とは、その曲の作曲家とされている人物とは別に真の作曲家がいることが判明している作品、疑作は真の作曲家が別にいることが疑われている作品のことをいう。しかし、真作ではないから曲がつまらないというわけではない。先入観なしに耳を傾ければ、感動を覚えるような掘り出し物にきっと出合えるだろう。

これまでまとまった資料がなく、各作曲家の全作品事典や個人のウェブサイトなどに散在していた偽作・疑作の情報の断片をまとめ上げ、貴重な音源情報も網羅した初のガイドブック。クラシックファン必読!

目次

はじめに 近藤健児

第1章 カッチーニからペルゴレージまで 久保 健
 1-1 『カッチーニのアヴェ・マリア』
 1-2 オラツィオ・ベネヴォリの『53声のミサ曲』
 1-3 『ヴィターリのシャコンヌ』
 1-4 ヴィヴァルディ『忠実な羊飼い』
 1-5 『アルビノーニのアダージョ』
 1-6 ヘンデルの『ヴァイオリン・ソナタ』
 1-7 バッハのドイツ語教会音楽
 1-8 バッハのモテットと歌曲
 1-9 バッハの『ルカ受難曲』
 1-10 バッハのラテン語教会音楽
 1-11 バッハのオルガン作品
 1-12 バッハのクラヴィーア作品
 1-13 バッハの室内楽作品
 1-14 バッハの『管弦楽組曲第5番』
 1-15 ペルゴレージの『コンチェルト・アルモニコ』
 1-16 擬バロックの作曲家

第2章 ハイドン、高い人気、多い偽作 近藤健児
 2-1 『おもちゃの交響曲』
 2-2 ディヴェルティメント
 2-3 フルート協奏曲
 2-4 オーボエ協奏曲
 2-5 クラリネット協奏曲
 2-6 ホルン協奏曲
 2-7 チェロ協奏曲
 2-8 オルガン/チェンバロ協奏曲
 2-9 弦楽四重奏曲
 2-10 クラヴィーア・ソナタ 1
 2-11 クラヴィーア・ソナタ 2
 2-12 ミサ曲

第3章 モーツァルト、早すぎる死、多すぎる疑作 近藤健児
 3-1 交響曲 1
 3-2 交響曲 2
 3-3 交響曲 3
 3-4 交響曲 4
 3-5 交響曲 5
 3-6 協奏交響曲
 3-7 管弦楽曲
 3-8 ディヴェルティメント
 3-9 ヴァイオリン協奏曲 1
 3-10 ヴァイオリン協奏曲 2
 3-11 ファゴット協奏曲
 3-12 弦楽五重奏曲
 3-13 弦楽四重奏曲
 3-14 弦楽三重奏曲
 3-15 ヴァイオリン・ソナタ
 3-16 ピアノ曲 1
 3-17 ピアノ曲 2
 3-18 宗教曲 1
 3-19 宗教曲 2
 3-20 歌曲

第4章 ベートーヴェン以後 近藤健児
 4-1 ベートーヴェン 1:交響曲
 4-2 ベートーヴェン 2:ピアノ三重奏曲
 4-3 ベートーヴェン 3:フルート・ソナタ
 4-4 ベートーヴェン 4:ピアノ曲
 4-5 シューベルト
 4-6 ブラームス
 4-7 マーラー

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

101
偽作や疑作の珍しくない美術界では関連本も多いが、クラシック音楽でも同じだった。著作権も情報もない時代、他人の曲を著名作曲家の名で出す例があったとはモーツァルトの伝記で知っていたが、これほど数多いとは。文学では大作家の作品でも駄作凡作は読まれなくなるが、音楽においてはブランド名が強いだけでなく実際に優れた作品が実は専門家すら欺く偽作だったのだ。本書でも「名曲だが」とか「魅力はある」といった記述があり、数少ない録音やyoutubeで聴ける音源が必ず付記されている。有名な偽作を集めたコンサートがあれば面白いか。2023/03/25

中玉ケビン砂糖

60
「○○大全」と銘打つ本は大概が並々ならぬ偏執の感じられる奇書珍書が多いが、これはその中でもかなりの「労作」だ。音楽本は出典がいささか怪しかったり情報がアバウトなのが常だが、クラシックにおいてもそれは免れえなかった(むしろ日常茶飯)。そらそうだ、300年以上前に書かれた写譜の真贋なんてどうやって確かめるというのかという話である。誰もがフレーズを知っている『トッカータとフーガ ニ短調』(バッハ)や『メヌエット』(モーツァルト)などは偽作の代表格。メンデルスゾーンが2022/09/18

コチ吉

9
偽作・疑作の類がベートーヴェン以降格段に減ったのは十分に頷ける話である。それだけにそれ以前の作曲家達が、ある自作に愛着を持っていたという話を聞くと、なぜかとても切ない気持ちになる。私はモーツァルトの管楽器のための協奏交響曲が疑作という説を耳にするたびに、著者同様、ではこれほどの曲をいったい誰が書いたのだろうと思う。2023/03/04

沖縄電鉄社長

2
「アルビノーニのアダージョ」、「カッチーニのアヴェ・マリア」「バッハのメヌエット」といった、他者が作曲したことがわかっている作品や、バッハの有名な「トッカータとフーガ ニ短調」のようにその作曲者の作品か論争になっている作品を紹介。2022/09/10

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