内容説明
「すごい声を見つけてしまった」。一本のカセットテープから流れる歌声が、松田聖子の始まりだった。芸能界入りに強く反対する父親、難航するプロダクション探しと決まらないデビューなど、相次ぐハードルを独特の魅力を武器に鮮やかにとび越えていく。地方オーディションに夢を託した、「他の誰にも似ていない」16歳の少女の存在がやがて社会現象になるまで、間近で支え続けた伝説のプロデューサーが初めて明かす。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
パトラッシュ
138
今となれば松田聖子なき昭和の歌謡界は考えられないが、デビューがなかったかもとは初めて知った。父の強い反対にソニーの関係者も諦めかけ、芸能プロも売れるか懐疑的で所属を渋ったのだから。そんな中で関係者を説得し、売り込みに駆け回り、その成長と成功のプロセスに同伴できたのは最高の体験だろう。自分の信じたスターの原石が輝き出す瞬間の喜びを味わいたいからこそ、音楽プロデューサーという仕事はあるのだ。著者の自慢話が鼻につくという書評もあったが、今日なお輝き続ける歌手・聖子を世に送り出した人物の稚気もまた愛すべきだろう。2023/02/23
fwhd8325
79
この著書にあるようにデビュー曲「裸足の季節」がCMソングとして流れたとき、歌っているのは誰?と思いました。それは私ひとりだけでなく多くの方が思ったようです。そして瞬く間に松田聖子というすごいアイドル、歌手が誕生しました。松田聖子さんに関しては、なかなかデビューの経緯を知る機会がなかったので、とても面白く読みました。そしてここ最近、昔の曲を聴く機会があり、やっぱりすごい歌手だと実感しています。2022/08/13
TATA
31
妻が読んでたので拾い読み。松田聖子さんのプロデューサーの話。デビュー前のご両親の説得とか、事務所とかの苦労話はまるで日経の「私の履歴書」。その後のデビュー後の活躍について強運とか書いてるけども松田聖子さんに人を惹きつけるものがあったんだろうなと。読んでる間ずっとYouTubeで過去の数々の名曲を流してました。2024/03/30
山田太郎
29
松田聖子の彼氏と酒井法子の彼氏は福岡県内たくさんいました。元ヤンキーとかいう噂は当たり前でしたが、この本にはそんなこと書いてない。日本のアイドル史があるなら、かなり分量さかれるくらい重要人物だと思います。松本隆さんの大村雅朗さんの遺作レコーディングしてたら泣き出したという話が好きで何回聞いても泣けるな、この本には書いてないけど。松本隆の詞だけじゃない貢献度高いなと思います。2023/03/19
速読おやじ
26
聖子ちゃんの大ファンである。高校の頃、長崎と福岡でコンサートに行った。夏の扉のフレッシュ、フレッシュ、フレーッシュの掛け声も勿論。ラジオも聴いたし、今でも車の中でよく聴く。そんな松田聖子のデビュー秘話と初期の裏話が満載。これは聖子ちゃんファンとしては欠かせない本だ。親にデビューを反対されていたのは知っていたが、ここまでとは。著者の粘り強さ、そして本人の強い思いが重なって松田聖子が誕生したんだなと改めて思った。初期のヒット曲がどうやって出来たかなど、知ってる話も含めてとても興味深かった。2022/08/09