創元推理文庫<br> 優等生は探偵に向かない

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創元推理文庫
優等生は探偵に向かない

  • ISBN:9784488135065

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内容説明

高校生のピップは、友人のコナーから失踪した兄の行方を探してくれと依頼される。兄のジェイミーは、2週間ほど前から様子がおかしかったらしい。コナーの希望で、ピップはポッドキャストで調査の進捗を配信し、リスナーから手がかりを集めていく。関係者へのインタビューやSNSなども丹念に調べることで、少しずつ明らかになっていく、失踪までのジェイミーの行動。ピップの類い稀な推理が、事件の恐るべき真相を暴きだす。年末ミステリランキング第1位『自由研究には向かない殺人』続編。この衝摯の結末を、どうか見逃さないでください!/解説=阿津川辰海

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

W-G

514
三部作らしく、内容も前後の作品ありきなので、最終作があまりに酷ければ共倒れになる可能性はあるが、単体としてもしっかり面白い。ピッパがもはや有名人となり、一作目の魅力であった、友人や家族との交流場面が少なく、セミプロみたいなスタンスで捜査だけを進める序盤は、どうしても前作と比較してしまい見劣りする。事件の関係者ではなくなったラヴィの存在感の薄さも気になる。しかし、中盤以降は展開に起伏が出てきて本領発揮。次に向けてあえて回収していないと思われるエピソードたちが、どういう結末を迎えるのか、気になって仕方がない。2022/12/14

タツ フカガワ

293
前作の後日談から始まる続編は女子高生ピップが、失踪した友人の兄ジェイミーの行方探しに挑む。いまどきの高校生らしくスマホやポッドキャストを使ってジェイミーの足跡を文字通り一歩一歩辿っていく調査が面白い。そのうえ語り口のうまさと構成の妙で読む手が止まらない。そうして迎える結末は、1作目の興奮が蘇ってくるようです。ピップ・シリーズは3部作のようで、次作が今から楽しみ。2022/09/02

エピファネイア

292
前作「自由研究には向かない殺人」で過去の事件の真相解明に大活躍した一方辛いことも多く体験した高校生ビップ。その後の生活にそのことが影響するのは当然で、前作からの連続性という点でこの続編はよくできていると思う。だからこそ1作目から順番に読んでほしいシリーズである。今回のビップは前作以上に大胆果敢に行動する。なかにはさすがにやり過ぎ(ほぼ犯罪)というのもあった。それを暖かく見守りながら冷静さを失わないラヴィの存在が際立っていた。小さな街の分断を予感させる結末だが、最終巻でどのように着地させるのか引き続き注目。2022/09/10

stobe1904

278
【このミス第5位】楽しみにしていたシリーズ2作目。友人の兄が失踪したが警察には取り合ってもらえず、捜査を頼まれ仕方なく捜査を始めるピップだが…。前作よりミステリとしての建付けがシンプルなため、後半のヒネリが上手く機能し、謎解きとしての面白さにつながっている。SNSを駆使して捜査を行うピップだが、司法システムの矛盾や為されるべき正義と真実への苦悩がピップの瑞々しい感性で描かれるさまは前作同様、共感力に溢れている。3作目でこのピップの物語がどのようにクローズするのか、期待が高まる。★★★★★2024/02/18

ナルピーチ

252
シリーズ第2弾では友人の兄であるジェイミーの捜索を起点とし、最後は恐るべき事件の真相へと繋がっていく。今作でもSNSを駆使して情報収集を行い、怪しいと思えば即断即決で行動するピップがとてもカッコ良かった!加えて前作で起きた事件の出来事にも触れており、新たな事件に関わる事への悩みや葛藤する姿も見て取れる。物語の構成としてハラハラする展開はやはりエンタメとして面白く、存分に楽しめた。そしてシリーズ第3弾の発売も決定!今作での結末がピップにどんな心境の変化を与えてしまうのか!?彼女のさらなる活躍に乞うご期待!!2023/06/04

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