内容説明
「――主導権は、お兄ちゃんにあげる」星乃栞という最高の彼女の影響で垢抜け始めた蒼だったが、一方で覚悟を決めた愛歌の誘惑はエスカレートしていく。更に二人を天秤にかけなければいけない事態が発生し――
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
芳樹
34
【BW】昼間は恋人の栞とイチャイチャし、夜は義妹の愛歌とスキンシップを重ねる蒼。栞の願いを聞いて変わるべきか、愛歌とともにかつて抱いた理想を貫くべきか、板挟みの彼が苦悩する今回でした。愛歌も栞も蒼への愛が重すぎるよね…。愛歌と栞のどちらの気持ちも分かってしまうからこそ、悩んで葛藤する蒼が本当に痛々しい。それでも思考の泥沼に陥る前に彼は選択した。この決断が三人の関係をどう変えていくのでしょうか。続きがとても気になります。2022/06/22
よっち
29
カーストトップのリア充・星乃栞を彼女にしながら、義妹・愛歌とキスしてしまった月ヶ瀬蒼。その日から二人の間で揺れる不純な二重生活が始まる第二弾。昼はリア充に囲まれ、美しい彼女とカフェや遊園地でデート。夜は義妹に報告し、言い訳をしながらスキンシップを重ねていく日々。彼女にふさわしい自分に変わるべきなのか、あくまで自分の目指していた夢を大切にするのか。積み重ねれば重ねるほど葛藤は深まる展開でしたけど、どうしたいのかを突き詰めて考えれば答えは自ずから出るんですよね。その決断がどんな波紋をもたらすのか、続巻に期待。2022/06/19
ナギ
27
健全な付き合いの彼女とは違い、義妹とは不健全な状態に陥ってしまう。後半の流れからして大勢は決した感もあり、ちょっかいかけてきたギャルも続く感じしないので、長期刊行は難しいか?それにしてももっと懐に入ったような展開を期待したい。どっちもよそよそしい感じで物語がイマイチ乗り切れない原因になってるように感じる2022/07/30
のれん
17
やはり言葉選びがテーマの重みを軽くしてしまっている。 コスプレ趣味を突き詰めた展望か、趣味と世間の流行を両立していく安定志向か。特に思春期に必要な人生の分かれ目を考えさせるテーマ自体は面白い。 ヒロインが二つの道そのものを指しており、贅沢ではあるが真剣に考えられる悩みだ。 ただ妹は主張が激しくて、彼女は乏しすぎる。おかげで主人公は行き当たりばったりで、悩ましいハズなのに軽く読めてしまうのは残念。 埼玉視点の湘南押しの地元ネタなどギャグは悪くなかったが、あと一歩シリアスになりきれない所が惜しい。2022/07/03
わゆ
17
昼はプラトニックな彼女との交際、夜は肉体的な義妹との関係に溺れる背徳ストーリー。1巻以上にファッションとコスプレ、スクールカースト最上位と“オタク”の間で揺れ動く主人公。本巻はどちらサイドにもより深く足を踏み入れることで、主人公自身が「誰とどういう未来を描きたいのか」を決めていく時間が焦点だったかと思う。どちらの描き方にも躊躇が無く、どちらサイドにも偏らず且つ詳細な描写で描かれるので説得力があった。それらの選択が、冒頭の彼女と義妹の関係にも密接に繋がり、熱い終盤に繋がる。続きが気になる面白さ。2022/06/21