文春e-book<br> 日本のいちばん長い日 (上)

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文春e-book
日本のいちばん長い日 (上)

  • 著者名:半藤一利・原作/星野之宣・漫画
  • 価格 ¥1,100(本体¥1,000)
  • 文藝春秋(2022/07発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
  • ポイント 300pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784160901261

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内容説明

降伏か、本土決戦か。8・15をめぐる攻防が始まる! 半藤一利の傑作ノンフィクションを、SF伝奇漫画の巨匠・星野之宣が鮮烈コミカライズ。

敗色が濃い昭和20年夏。連合国によるポツダム宣言をめぐり、受諾派と徹底抗戦派との間で鈴木貫太郎内閣の意見は真っ二つに分かれていた。無条件降伏を主張する米内海軍大臣と東郷外務大臣に対し、阿南陸軍大臣と梅津参謀総長は「国体護持」の堅持を訴え、一歩も譲らない。

広島への原爆投下、ソ連の参戦と徐々に追い詰められるなか、いよいよ昭和天皇の“聖断”を仰ぐことに。一方、降伏を認めない陸軍将校らによるクーデター計画が、水面下で進んでいた。

すでに二度も映画化されている終戦を巡るドラマを、コミカライズ版では幕末の「尊皇攘夷」思想から説き起こす。天皇を切り札に討幕を進めた薩長は、明治維新後も陸海軍を掌握。統帥権の名のもとに、軍を議会や内閣から独立した存在であり続けさせた。いわば“玉”を抱え込んだのだ。

皇太子時代に第一次大戦の戦跡を訪れた昭和天皇は、戦争の悲惨さを痛感する。だが、大陸進出を押し進める軍部の膨張は歯止めがきかない。満洲事変、二・ニ六事件、日米開戦……連綿と続く軍部と天皇との緊張関係を軸に、終戦の日のドラマが幕を開ける──。

作画を担当するのは、漫画家の星野之宣。『ヤマタイカ』『星を継ぐもの』で星雲賞コミック部門を、『宗像教授異考録』で文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞。日本人として初めて、大英博物館で原画展を開催した。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

keroppi

82
星野之宣が「日本のいちばん長い日」を漫画化した。圧倒的筆力で描かれる緊迫した画面の連続。原作は未読だが、岡本喜八による映画は何度か観ている。この漫画では、幕末から始まる。尊皇攘夷の思想が軍部に生きていたという論である。そして、終戦を決める日、軍部の最後の戦いが尊皇vs攘夷であり、阿南陸軍大臣の記録にはない構想まで描かれていく。悲劇的な戦場の状況も挟みつつ、「日本のいちばん長い日」は進行していく。続けて下巻へ。2022/08/13

☆よいこ

71
漫画。(上巻)終戦前夜1945年(昭和20年)8月14日正午から、15日正午の玉音放送までを描く。前日譚は1853年の日米親和条約から始まる。尊皇攘夷が広まり1860年桜田門外の変、1936年二・二六事件、1937年蘆溝橋事件からの開戦。1945年7月26日のポツダム宣言を受けて終戦へ向けての動きが始まる。8月14日正午に御前会議招集、終戦の手続きを進める中で軍部はクーデターを画策する▽星野之宣の画圧が素晴らしい。漫画じゃなきゃ読まなかったジャンルだったので良い機会をいただきました。2023/12/24

ぐうぐう

44
星野之宣がコミカライズする『日本のいちばん長い日』。幕末から始まることにまず驚いたが、原作を未読なので正確には分からないものの、これはどうやら星野独自の導入部のようだ。幕末に生まれた尊王攘夷という思想が、星野版『日本のいちばん長い日』を貫く主題に思える。「外国からの侵略を攘う“尊王攘夷”ーーその行き先は他国への侵略だったのだ」と、戦前の軍部の動向を説く。さらに「日本がアメリカへの戦いに踏み切ったのもあの黒船への“尊王攘夷”の宿念がくすぶり続けていたためであったか」と論考を進める。さて、下巻へ。2022/08/11

チューリップ

10
第二次世界大戦の末期、ポツダム宣言を受諾した日本が降伏した事を国民に知らせる為の準備を始めるのだけど、クーデターを企てる人がいたり、玉音放送の内容作りで揉めて進まなかったりと激動で濃すぎる1日の様子が描かれている。所々に漫画家個人の意見なんかもあるけど、この頃の軍部の体制は幕末からの流れを汲んでいるとか考えた事なかったからなるほどなーと思った。敗戦の時、どうしてみんな同じ時間にラジオ聴けたのかってのはちょっと謎に思っていたんだけど前日から予告されていたのが分かって長年の謎が解けた。2022/09/12

bakumugi

9
ここ1年半ほど、資格試験のため法律の条文しか読まない日が続いた。試験勉強もそうだけど、会社も国も、引き際の見極めと決断が大切だと実感する。すでに大きな損失ダメージを受けたなかで撤退の選択をするのはとても勇気がいることだ。でもその選択を誤ると損失はさらに大きな傷となる。国上層部のこんな薄氷の決断の先に、今の日本の平和があるんだよな。奇跡だ。人生後半、悔いなく生きたい。2023/11/26

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