構造と力 - 記号論を超えて

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構造と力 - 記号論を超えて

  • 著者名:浅田彰
  • 価格 ¥2,420(本体¥2,200)
  • 勁草書房(2022/07発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 660pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784326151288

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内容説明

構造主義およびそれ以降の思想を一貫したパースペクティヴのもとに論理的に再構成し、今日の知的フロンティアの位置を確定しようとする試みである。気鋭の著者のデビュー作。

目次

本書の構成について

序に代えて
《知への漸進的横滑り》を開始するための準備運動の試み――千の否のあと大学の可能性を問う
 1 目的としての知と手段としての知
 2 宗教としての知と技術としての知
 3 〈教養〉のジャングルの中へ
 おわりに

I 構造主義/ポスト構造主義のパースペクティヴ

第一章 構造とその外部 あるいはEXCESの行方――構造主義の復習とポスト構造主義の予習のためのノート
 1 ピュシス あるいは 生命の世界
 2 カオス あるいは 錯乱せる自然
 3 象徴秩序 恣意性・差異性・共時性
 4 間奏曲
 5 交換と《贈与の一撃》
 6 象徴秩序とカオスの相互作用
 7 《女》について
 8 《近代》について
 9 むすび あるいは はじまり

第二章 ダイアグラム――ヘーゲル/バタイユの呪縛から逃れ出るための
 はじめに
 1 構造
 2 構造とその外部――弁証法的相互作用
 3 機械・装置・テクスト――二元論からの脱出
 おわりに

II 構造主義のリミットを超える――ラカンとラカン以後

第三章 ラカン 構造主義のリミットとしての
 1 個と対
 2 相互性と双数性
 3 想像界と象徴界
 4 構造とその外部
 5 構造と力

第四章 コードなき時代の国家――ドゥルーズ=ガタリのテーマによるラフ・スケッチの試み
 はじめに
 1 コード化・超コード化・脱コード化
 2 三段階図式と歴史
 3 原国家と近代国家
 4 エタとナシオン

第五章 クラインの壺 あるいはフロンティアの消滅
 1 内と外――二元論の神話
 2 クラインの壺――二元論の終焉
 3 都市的なるものをめぐって

第六章 クラインの壺からリゾームへ――不幸な道化としての近代人の肖像・断章
 1 ふたつの教室
 2 近代の不幸な道化
 3 砂漠へ

あとがき
初出一覧

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Aster

55
冒頭から訳の分からん用語の連発で挫けそうになったけれど、調べたらある程度太刀打ち出来る。加えて、繰り返し説明してくれるので慣れる。恐らくそういう文体というだけで中身に関しては分かりやすく説明してくれている。それでも構造主義やラカンの最低限の知識は必要かも。『クラインの壺からリゾームへ』の図は良かった。現代は脱コード化されていて大文字の他者が機関や人的な権力でなくなったというのが特徴なのかな、そんな感じの解釈が良かった(自信がない) 。立ち返って読むべき本でもあるので本棚に残しておこう。2020/10/31

ころこ

43
電子書籍が出ていたので今回は電子書籍で読みました。増刷されても改版していないので植字が時代に封じ込められたようになっていて、このちょっとしたことで読み進められない読者が案外と多くいるのではないかと想像します。交換と贈与という最近になって復活した問題が論じられていて、入門書でも何でもない詩的と思える比喩の難しさが一貫していて、再読する価値のある現代性を帯びています。2022/08/29

ころこ

35
前半は「シラケつつノリ、ノリつつシラケる」というように従来の知の解体を促して大衆化へと向かうポストモダン的です。後半はポモ思想を紹介していますが、最新思想を俊英がひも解く著者の態度が教養人と大衆の間に大きな溝をつくっています。基本的なことは知っているでしょうと言わんばかりに卒なく簡潔に書かれており、アイロニカルな視線を維持しつつポモだけに論旨が途端に文学的に書かれているので、既知でないと読み進められません。とすると、本書のメッセージはアンビバレントではないか。当時、知の大衆化を呼び掛けた本が大量に売れた。2018/10/17

chanvesa

34
難しくてほとんどわからず。それでも、(1)ヘーゲルの弁証法の詐取、死を賭けると見せつ獲得したものを享受すべく密かに生を保持し続ける(116頁)、(2)構造主義における「力」の思想、1.原始共同体ーコード化・2.古代専制国家ー超コード化・3.近代資本制ー脱コード化(160頁)、3解体・要素化による取り込み(172頁の註)、(3)四章の4ゲマインシャフト的幻想共同体(夜の国家)=ナシオンとゲゼルシャフト(昼の国家)=エタの議論(ファシズムは夜と昼のハイブリット)、(4)グールドのゴールドベルク新盤の2015/11/09

逆丸カツハ

22
非常に懐かしい一冊。大学生の頃背伸びをして読んだ。文庫化されるとのことなので、目を通した。読み直して見ると、自分の考えに相似するところが多く、やっぱり大きな影響を受けているかもしれない。2024/01/02

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