光文社文庫<br> 虎を追う

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光文社文庫
虎を追う

  • 著者名:櫛木理宇
  • 価格 ¥825(本体¥750)
  • 光文社(2022/06発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784334793715

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内容説明

三十年前、人々を震撼させた『北簑辺郡連続幼女殺人事件』。死刑が確定し収監されていた二人組の犯人の一人が獄死した。当時、県警捜査一課の刑事だった星野誠司は、冤罪の疑いを捨てきれずにいた。引退した今、孫の旭とその友人の協力を得て再調査へと乗り出してゆく。ネットを駆使して世論を動かす中、真犯人を名乗る人物が、新聞社に新たな証拠を送りつける――。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ナルピーチ

131
冤罪をテーマに描く骨太な物語。三十年前に解決したはずの幼女殺害事件。二人いた犯人のうち、一人が獄中で病死する。その事を切っ掛けに定年退職を迎えた刑事が孫と一緒にSNSを駆使して事件の再捜査に乗り出していく…。人間が抱える深い闇、陰湿で残虐非道な行為に目を背けたくなる。混乱を招く場面展開が続く中、実直に真相へと突き進む執念の先に真犯人がいるのだろうか?!若き二人の友情と祝杯のコーヒーで迎えるエンディングに感極まるも、それは一時の平穏に過ぎない…。最後にズドンと突き落とすエピローグに櫛木先生らしさが伺えた。2023/09/04

ゆみねこ

80
面白かったのだけど、単行本で読了していた…。30年前の連続幼女殺人事件、犯人とされる二人組の一人が獄死したことを機に、当時捜査一課の刑事だった星野誠司は冤罪の疑いを持ち、大学生の孫とその幼なじみの協力を得て再調査に乗り出す。ネットを駆使して世論を動かし、真犯人を追う。2022/07/08

アッシュ姉

77
三十年前の連続幼女惨殺事件の二人組の死刑囚の一人が獄中で病死した。当時の捜査に冤罪の疑いを持っていた元刑事が孫たちの手を借りて独自に再捜査に乗り出す。ネットやメディアを使って世論を動かしていく展開で、ん?誰の本読んでいるんだっけというくらい雰囲気が違ったが、残忍なシーンやラストはやっぱり櫛木さんだった。2023/01/22

M

72
ミステリーとして面白かった。犯行自体や犯人の語りは極めて陰惨で気色悪かったけど、冤罪を暴くために世論を巻き込んでムーブメントを起こしていくのも面白かったし、犯人捜しもスリリングで納得感もあった。トゥレット症候群のことも勉強になった。2022/08/21

yomineko@猫と共に生きる

69
さすが櫛木先生。でも少女が痛めつけられる描写が多すぎる気がして辛かった。冤罪なのかそれとも?大学生の旭と友人の哲のコンビ、旭の祖父星野さんも素敵。分厚い本だが先が気になってほぼ一気読み。2023/03/07

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