内容説明
フランスの大学入学資格試験では必須の「哲学小論文」。その過程で学ぶ「思考の型」とはどのようなものなのか――。
哲学・人文に関心の高い人はもちろん、ビジネスシーンで「思考の重要性」を痛感している人は必読の一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
trazom
112
フランスの中等教育の総仕上げがバカロレア哲学試験のディセルタシオン(小論文)。「労働は我々をより人間的にするか」「技術は自由を増大させるか」「権力の行使は正義の尊重と両立可能か」等の過去問を例に取り組み方が示される。試されるのは知識ではなく、「思考の型」ができているかどうか。導入・展開・結論の形式が整い、問題分析・構成・哲学的典拠の引用の三要素に適っているか。バカロレアの目的は、哲学者を育てることではなく「市民」を育てること。そういう市民がいてこそ民主主義が維持されるというフランス国家の強い意思を感じる。2022/06/08
なかしー
56
「思考の型」を身に着けたいなと思い読んでみた。 本書は、フランスの高校生が受けている哲学教育とバカロレア哲学試験を基に、思考の型とはどんなものか?から始まり、実際に出題される問題を基に、「思考の型」を実践して、身に着けていく本。 半分くらい読んで、私自身の力量不足を感じて、後は走り読み。 入試などで小論文を書く必要がある人には参考になりそう。2023/03/30
みき
45
テレビなどで放映されるバカロレア試験の問題。フランスの高校生はこういう問題を考えられるんだ凄いね。と思ってしまっている人にはぜひ読んで欲しい本。思考には型があってその型から外れたものは少なくとも試験では良い点がつかないと理解している人にも哲学の入門書として読むに値する本だと思う。試験の必須科目になっている以上、基礎教養として哲学を修めている人も多いと思っていたが、フランスでも哲学が苦手な人が多数派であることが意外であった。市民である以上哲学を修めるべきという教育の原点に戻るのも一考ですね。フランスも日本も2023/10/23
ta_chanko
22
フランスのバカロレア試験では、高校生が4時間かけて哲学的な問いに解答する。その準備のために、日常の授業の中で徹底的に「思考の型」を身につけさせる。得点率は平均50%程度。フランス人の若者が特段哲学に強いわけではない。大切なのは、「思考の型」を身につけることで市民(シトワイヤン)としての資質を養成すること。問われたことの定義・可能性・権利・義務・条件・正統性・可否・性質などについて検証を深め、自分の意見・反対意見・第三の道について論証していく。多様性に富む社会で生きていくために必須の教養。2022/03/19
たばかる
18
基礎的な推論や論述、あるいはその前提となる哲学的な思考法を学ぶのにはよいと思います。哲学を専門的にやっていない場合でも、どのような思考法をしているにしても何らかの前提が存在するわけで、それを対象化するの訓練の糸口になります。2022/06/15
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