ちくま文庫<br> 日本語で書くということ

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ちくま文庫
日本語で書くということ

  • 著者名:水村美苗【著者】
  • 価格 ¥825(本体¥750)
  • 筑摩書房(2022/06発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480438027

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内容説明

〈書く〉ことは〈読む〉ことからしか生まれない。小説には収まりきらない世界がここにある。水村作品を紐解くエッセイ&評論集、待望の文庫化。小説をこよなく愛した少女は、10代でアメリカへ移住、異国の地で大学院に進み文学に勤しむことになる。その生活は、おのずとグローバル(=英語)な世界で“日本語”を外から見るという経験となり、のちの作家活動へ多大な影響をもたらすこととなった。本書は、文筆活動最初期の文章から漱石や谷崎に関する文学論他、著者だからこそ描くことのできる日本の文字文化に対するエッセイ&批評文集。

目次

Ⅰ 日本語で書くことへの希望
この世紀末、文学に希望がもてるか
インドの「貧しさ」と日本の「豊かさ」
『新潮』百年を祝して
「エパテ・ル・ブルジョア」
「文学と女性」
「文学は女性」
形式的であることの倫理性
「もう遅すぎますか?」──初めての韓国旅行
Ⅱ 日本近代文学について
『浮雲』考
文学の歴史性を読む
漱石と「恋愛結婚の物語」
英国留学と漱石の小説
見合いか恋愛か──夏目漱石『行人』論
「男と男」と「男と女」──藤尾の死
谷崎潤一郎の「転換期」──『春琴抄』をめぐって
Ⅲ アレゴリーとしての文学
読むことのアレゴリー
リナンシエイション(拒絶)
あとがき
文庫版あとがき
初出一覧

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

浅香山三郎

8
どの作家も小説からではなく、それ以外の随筆・エッセイから読んでみる質で、おそらく水村美苗さんの小説作品はまだ読んでゐない。著者は、小説を書く前には日本近代文学をアメリカの大学で教へてゐた方なので、本書の一部の文章は難解。ただ、Ⅱの夏目漱石の諸作品については、一応漱石を一通り読んでゐたので、面白く読めた。2024/02/23

トビケ

1
最後の方はパラパラ読み飛ばし、まぁこんなものも書いていたのねと思っていたら、後書きでそのように読んでくれればそれで良いと書かれていて、苦笑した。意味はあるのかもしれないが、まぁ興味は無い。つまみ食いをしながらも読んだことにしてしまえるほどに図々しくなった年月を思いながら、水村氏の年月の経過を想像する。日本語と英語の経済学的な意味での価値と、自らが使い手である日本語の絶対的な価値を比べながら、楽しく読んだ。まだ、楽しく読めることに感謝しながら。2024/12/18

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