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内容説明
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「死にたい」に、代わる言葉が必要なんだと思う。
2012年より、自身の携帯電話の番号090-8106-4666を公開し、「いのっちの電話」として、現在も年間平均1万人を超える「死にたい人」の話を聞き続けている著者、坂口恭平。そんな著者が、死にたい人からの電話を受けた後、たびたびTwitterで記してきた、そして今も毎日書きまくっている、言葉たち。「死にたい」に代わる言葉を探す一連の運動の軌跡を厳選した言葉集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
肉尊
67
自身の携帯電話番号を公開し、いのちの電話を受け続けている坂口恭平さん。1日30件、年間1万件の電話がかかってくるそうです。「何か楽しめることを見つけると優しくなれる」と諭してくれる著者。ご自身も鬱病とお付き合い中。本書では、10年以上、暮れなずむ人々の心を灯し続けた坂口さんの「言葉の引き出し」を感じることができます。何かを続けるだけでも、背筋が伸びるように生活にハリが出る。それだけでも素晴らしいこと。自分なんて消えてなくなってしまえばいいと思った人に、具体的に何をすればいいかをアドバイスしてくれる一冊です2022/12/26
harass
61
著者がTwitterでつぶやいたことをまとめたもの。著者は躁鬱病を長年患い、その苦しみをなんとか克服するために、自分に言い聞かせているような前向きになる言葉の数々。やはり好きなことをやることが生きることであると実感。好きなこととは、なにかを作ること。それで飯が食えるとはまた別。そして他人のためになにかをすること。「人を馬鹿にしない人になればいいよ、としか言っていない。自分を馬鹿にしなくなるから」2022/12/03
とよぽん
49
目に見える病気、目に見えない病気、何となく気付いてもらえる病気、まったく気付かれず外見からも言動からもわかってもらえない病気、さまざまな苦しみを抱えて、それでも何とか生きている、そんな人が実はたくさんいて・・・。「よみぐすり」は、世の中で処方されているどんな薬よりも効くと思った。それは、著者である坂口恭平さん自身が病の渦中に生き、生きづらさを背負う人たちに電話やTwitterで語る言葉が魂に届いているからだ。2022/12/29
さくらっこ
39
うつを患って、今でも月に5日間理由もなく死にたくなるという著者。Twitterで発した言葉の数々を集めた1冊だった。字が大きく簡潔にまとまっているので、慌しい年末でも読みやすい。人生のすべての解決法は「手を動かすこと」というフレーズになるほどと思った。絵を描く、文章を書く、楽器を演奏する…誰から評価されなくてもいいのだ。制作の喜びを知ると心身ともに解放されて止まらなくなる。芸術には縁がない私だが、その感覚はわかる気がした。自らの携帯番号を公開し、多くの人達の話を聞いている著者の言葉には重みがある。2023/12/26
yutaro sata
26
心の揺れに対してまだまだ素人だなあ、というのは自身について感じていたことなのでおお、その話来た! という感じだった。ツイートも見ていたはずなんだがそこは見逃していたのかな。頭でなくて身体が今どうあるのか、どう動いているのかの方に着目していく、地道な修行ですよね。2022/05/25