内容説明
●新版への序文
「もし何かすてきな言葉を思いつかないなら、こちらに来て私の隣に座りたまえ」(ピーター・シックリー)
「……というわけで、本書には禁断の甘い毒がたっぷり含まれている。
劇薬であり強烈な効き目のある酷評なので、責任感ある薬剤師ならラベルに次のような注意事項を記載しておくかもしれない。
(一)丸のみにしないでください、そして、(二)希釈してご利用ください。」
●事典への前奏曲
「なじみなきものに対する拒否反応」(ニコラス・スロニムスキー)
「本書では音楽批評家が感情をぶちまけた例を詳しく紹介しているが、
彼らは、人を中傷してばかりいる頑固者というわけでもなければ、
新しいものに対し、単に新しいからというだけで不平不満をぶちまけているわけでもない。
(中略)
彼らの唯一の欠点は、自分にしみついた音楽鑑賞の習慣を、変わることのない美と完全さの理想と混同していることだ。」
目次
【B】
バルトーク
ベートーヴェン
ベルク
ベルリオーズ
ビゼー
ブロッホ
ブラームス
ブルックナー
【C】
ショパン
コープランド
カウエル
【D】
ドビュッシー
【F】
フランク
【G】
ガーシュウィン
グノー
【H】
ハリス
【I】
ダンディ
【K】
クルネク
【L】
リスト
【M】
マーラー
ミヨー
ムソルグスキー
【P】
プロコフィエフ
プッチーニ
●罵倒語索引
●人名・タイトル索引
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゴロチビ
5
高橋源一郎本から。もちろん、ほとんど読んでません。「酷評」の中味を読んだところで、その対象楽曲どころか作曲家すらよく知らない自分にはチンプンカンプンなのは判り切ってるし。著者による前書き位は楽しめるかなと思ったが撃沈でした。でも名前しか知らないバルトークへの批評でちゃんと笑えたし、悪口にもセンスがあるんだ!と知りました。どんな大御所でも馴染みが無いだけで酷評された…という事実は、全ての芸術家(を目指す人)に勇気をくれる気がします。悪口索引まで作った著者の情熱が、一体どこを目指すものなのかは分かりませんが。2023/01/24
ブルーツ・リー
2
新聞の書評にあったので、借りてみた。 一冊、ひたすら、酷評だけを並べた感じ。 しかし、クラシックというのは、酷評するまでもなく、駄目な作品と言うのは、時間の経過とともに忘れられて行ってしまうものだと思う(いい作品すら、時間の経過の中で消えて行ってしまう程)ので、わざわざ酷評だけを集める意義が、今の時代あるものか?と思った。 酷評されるべき作品はすでに忘れ去られ、ここに載っている作品は、100年の時代の審判に勝ち残ったものばかり。 一応下巻も読むが、基本的に的外れな発言が殆どだという意識がどうしても働く。2021/07/02
takao
0
ふむ2025/04/20
Chihoish
0
よくぞこれだけの罵倒を集めたものと感心。翻訳だから余計におかしいのかもしれない。巻末には「罵倒語索引」がついており、多いのは「騒音」「騒々しい」「退屈」「低俗」「不快な」「不協和音」「耳障り」「無意味」「奇妙」「空虚」「混沌」「忌まわしい」「奇抜」など。ほぼ全てに使われている言葉は「醜悪」らしい。音楽に限らず何かを罵倒する時にはこれらの言葉が使われるのだろうねということがわかってそこが面白い。地元の図書館で上巻は沢山の予約が入っていたが、下巻は予約数ゼロなのもこの本の面白いところ。さすが"醜悪"な本だ!2021/12/22
K
0
もう少し学術的な、意義ある批評についての本なのかと思ったら、いろんなところから罵詈雑言を引っ張ってきて纏めただけの本だった…個人的な恨みでもあるの?と言いたくなるようなものも多く、ひとの悪口を読むなんて悪趣味なこと、やっぱりやるべきじゃなかったんだなと感じました。ま、図書館から借りてきた本だからいいけど。下巻は読まずに返します(苦笑)2021/07/22
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