「現代の国語」はなぜ嫌われるのか - 高校国語の歴史研究と実態調査が示す新たな可能性

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「現代の国語」はなぜ嫌われるのか - 高校国語の歴史研究と実態調査が示す新たな可能性

  • 著者名:笠原美保子【著】
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  • 学而図書(2022/07発売)
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  • ISBN:9784991209123
  • NDC分類:375.84

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内容説明

新科目「現代の国語」を、実り豊かなものにするために。

戦後以来の課題、「話すこと・聞くこと」「書くこと」指導は、なぜ高等学校国語科で充実せず、その克服のためには何が必要なのか。本書は、過去の国語科目の歴史研究と実態調査を通して、戦後の「新教育」以来、高等学校の国語教育が抱える課題を分析し、授業実施案を含めた解決策を提示する。高校新科目「現代の国語」の意義を明らかにし、実践の形を探る一冊。

【著者】
笠原美保子
神奈川県立横浜翠嵐高等学校国語科教諭。横浜国立大学大学院教育学研究科に在籍時より,高等学校国語科における「話すこと・聞くこと」の指導について全国的な調査研究を行う。これまでに,横浜国立大学教育人間科学部非常勤講師,NHKエデュケーショナル「ロンリのちから」番組委員等を務めた。主な著作に『認識力を育てる「書き換え学習」』(東洋館出版社,共著),『もう?度読みたい日本の古典文学』(勉誠社,共著)など。

目次

はじめに
第1章 「現代の国語」教科書に小説を載せてはいけないのか
第1節 小説を収録した教科書が検定に合格
第2節 「現代の国語」ができるまで
第2章 「現代の国語」の先輩たち
第1節 戦後「新教育」が伝えること
第2節 「国語表現」と「現代語」が伝えること
第3章 「現代の国語」の課題と可能性
第1節 「現代の国語」はなぜ嫌われるのか
第2節 「現代の国語」の可能性
おわりに
本書に寄せて(横浜国立大学名誉教授 府川源一郎)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

虎哲

5
タイトルこそ挑戦的だが、これまでの高等学校国語科において話す・聞く、書く活動がなぜ低調であったのかを資料や高校教員へのインタビューで解き明かす丁寧な仕事をしている。必履修科目の二分化について私はこれまで幸田先生の研究によるものと考えていたが、それ以前に2002年の文化審議会国語分科会において樺島教授が「言語と文学に分ける」という提言をしていた(28-29頁)ことに端を発するとこの本によって知った。特に面白かったのは第3章で「現代の国語」のネックを4つ挙げ、それらを乗り越える実践可能性を示したところである。2022/08/30

アカショウビン

2
「現代の国語」の目標の一つは、「実社会」に必要な国語知識、技能を身に付けることだ。本文には、学習指導要領における「実社会」はフィクションになりかねない、とあるが、学校現場ではすでにフィクションであろう。前提として現場では休日には部活動引率があり、クレームに日々対処することに精一杯で、どこに新しい教科指導研究の時間があるのか?そもそもそんなことをやろうという若者は、すでにいないだろう。話す、聞く、書くを充実させるために文学を排除した、とするならそもそもその方法が間違っている。現場にその時間を与えればよい。2022/08/10

ozean-schloss

0
新課程国語が現場において不評であるという主張を客観性の高い裏づけ・考察をもとに言及した書。筆者の立場・個人研究という制約から一般化に耐える分析としては課題が残るも、仮説的にでも背景を理解したいなら必読の本。星4。2022/06/28

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