内容説明
ランダム化比較対照試験、前向きコホート研究、症例対照研究など、疫学で使われる研究デザインとは? 世界を代表する医学専門誌に掲載された新型コロナ論文を読み解きながら、疫学の考え方を非医療者も理解できるようわかりやすく解説する。データと論理と知性の力によって無数の人々の生命を救う、疫学の成果と課題を知るために。
目次
まえがき
I 基礎編――疫学の基本事項
1 疫学とは
2 疾病頻度の指標
3 関連性の指標
4 因果性の競合的解釈
5 偶然
6 バイアス
7 交絡
8 研究デザイン
9 ランダム化比較対照試験
10 前向きコホート研究
11 後向きコホート研究
12 症例対照研究
13 地域相関研究と時系列研究
14 システマティック・レビューとメタアナリシス
II 応用編――新型コロナの疫学論文を読み解く
1 ランダム化比較対照試験[ワクチン]
「これは勝利である」――ファイザー社mRNAワクチンの有効性
2 後向きコホート研究[ワクチン]
リアルワールドエビデンスの「マジック」――イスラエルの集団接種
3 前向きコホート研究[ワクチン]
Covid-19ワクチンによる「発症」予防と「感染」予防
4 症例対照研究[ワクチン]
急速に蔓延するデルタ株との闘い
5 後向きコホート研究[治療]
コロナ時代の最初の巨大な研究スキャンダル――血圧降下薬・ヒドロキシクロロキン・イベルメクチン
6 ランダム化比較対照試験[治療]
パンデミックの時こそ、緊急性と科学性を両立させる――デキサメタゾン
あとがき
索 引
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kochi
14
疫学の基礎の考え方を説明する第一部と、医学専門誌の最高峰と称される論文誌NEJMのCOVIDに関する代表的論文6篇他についての解説の第二部からなる。論文編の理解のために、簡潔にまとめられた第一部が役に立つ。取り上げられた論文は、ワクチンの臨床試験、約120万人が対象となったイスラエルの集団接種から、デキサメタゾンの効果を見出したイギリスでのプラットホーム試験など。専門家の選んだ論文の解説で、科学が新型コロナに対していかに取り組んだのかという、門外漢には伺い難い、現場の状況を少しではあるが知ることができる。2023/07/24
takao
1
ふむ2024/08/31
あやべ
0
疫学の基礎について述べている基礎編と、その知識に基づきCovid-19 関係の論文を丁寧に説明している応用編から成る。作成までに10年かかったそうだが、なるほど、基礎編の文章が非常に分かりやすい。一方応用編も、コロナ禍を経験した我々には昨日のことのように記憶に残っている時系列に沿っていて、これまた分かりやすい。定期的に再読したい。2023/10/05
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