内容説明
激動の戦国時代、いかなる日本語が話され、書かれ、読まれていたのか。武士の連歌、公家の日記、辞書『節用集』、キリシタン版、秀吉の書状……古代語から近代語への過渡期を多面的に描く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
むむむ
3
真剣に読むのはしんどいが、つまみ食いをしたくなる面白さ。 なぜ、歴史的仮名遣いのはひふへほをわいうえをに直すのかなど、ほうと思わされた。 平安時代の文法が主に古典で扱われるため、その過渡期を見るのはおもしろい。2022/01/05
マサ
2
古代語と近代語の間をつなぐ室町時代の日本語を探りつつ転換期の日本文化について考察している。残されている文献をていねいに調べていくことで当時の話し言葉や書き言葉が明らかになっていく過程は面白かった。特に「節用集」や「日葡辞書」によって音声変化が再現されることに驚いた。秀吉の手紙の章を読むと、この時代の型にとらわれない革新性を感じた。2025/07/01
しょうゆ
1
解説にもあったが、本の構成が見事。わかりやすい例え話から始まり、公家の日記から当時の辞書、キリシタン文献、武将の連歌など様々な角度から戦国時代の日本語について分析されている。かなり面白かったです。話し言葉と書き言葉のずれやリテラシーの問題など興味深い。宣教師たちから見た外国語としての日本語の視点が特に良かったです。キリシタン文献をもっと読みたい。2022/10/15
Meursault
1
これは思わぬヒットだった。キリシタン本から当時の日本語が見えてくるのは目から鱗だった。天正遣欧少年使節団が持ち帰ったことにより、当時既に日本語の活版印刷ができてたのにも驚くし、アルファベットで書かれてるから当時の発音も分かるというのが面白い。ハ行がfの発音で「母」が/ファワ/、「秀吉」が/フィデヨシ/だったという。戦国時代好き、言語学好きどちらにもお勧めできる。2022/03/27
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