内容説明
人は誰でもストーリーテラーになる。「物語る能力」を最大限に生かすための基本的技術とは何か? 一行目をどう書き始めるか、自分の無意識など信じるな、一〇〇字あらすじ企画書法、プロの証は原稿料……最前線の現役作家がすべてを投入して語り尽くした「小説の教科書」。蓮實重彦氏も「21世紀の『小説神髄』」と推薦!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ツバメマン★こち亀読破中
20
小説を読み終え「おもしろかったです」「このさくしゃのほかのさくひんもよみたいです」くらいの感想を読メに書き込む…そんなことではいかん!もっと小説を深く味わうために読みました。人称、ストーリー展開、描写…これからは「ハハーン、この作者の意図はこうだな!」なんて考えながら読める…かなぁ。ということで、…このさくしゃのしょうせつをよんだことがないのでよみたいです!
チェ・ブンブン
20
春学期、島田雅彦の授業で提示されていたテキスト。後期も十分活用できる。授業で島田先生が言っていたことが詳しく描かれていて、なおかつインスピレーション掻き立てられる文体にのめり込み、本を書いてみたくなる。彼自身、まさかのゾンビが唐突に出てくる話や日記形式ものなど実験小説を書いているだけに説得力がある。そして、さりげなく「俺はモテ男だぜ」とアピールしているところに爆笑す。2013/11/09
白義
17
いかに小説を構築し、さらにそこに多層性を加えていくか、というオーソドックスな技巧をさらりと語っていて、方法意識の強い作者らしいよく整った講義である。整った、というのは単に綺麗に小説を書くためのテクニックだけでなく、それをいかに崩すか、不均衡な部分を生み出すか、という部分までも整理されていて、引用の巧みさといい文学の読み方入門としてもよく出来た一冊。ただ綺麗に整理されすぎている印象もあって、作者自身の例はかなり抑えられているのもあり、せっかく島田雅彦の本ならもう少し仕掛けや毒があっても…という感もなくはない2016/05/24
Yui.M
14
項目ごとに名作の一部抜粋が載っていて、それがまた名文だから説得力があり、抜粋部分だけじゃなくて一冊丸ごと読んでみたいと思わせる。つまり読むべき本をおすすめしてくれてるところもおいしい。でも『罪と罰』by ドストエフスキーが出てきたのは勘弁だったな。けっこうこの手の本には取り上げられるけど、個人的にはそんなに好きじゃないから、、、2019/04/08
九鳥
14
図書館本。著者が島田雅彦というだけで途端に胡散臭く感じるが、現役作家による小説指南書として至極まともな内容だった。小説を書く予定はないので、ノウハウに関してはふーんと読み流してしまったものの、色んな観点から古今東西の文芸作品を引用紹介しているので、評論・ブックガイドとしても読めるかも。「生き残りの秘訣は、ズバリ顰蹙を買い続けること」ときどき島田雅彦らしさが垣間見えてニヤリとする。2009/06/07
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