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内容説明
祖父の遺したレコードの秘密、禁制のポップ音楽を扱う地下レコード店、近未来のダイナーにおかれた古びたジュークボックス。レコードに込められた記憶と想いを辿る短篇集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
67
一枚のレコードのむこうにはドラマがある。祖父の遺したレコード、禁じられた音楽への思い入れ、国境を越える海賊放送などなど、半世紀前の世界を背景に、レコードをめぐる青春の物語が展開される。CDやデジタル配信の時代をも乗り越えて、過ぎ去った時代のメディアだったはずが、今やその存在感によって地位を取り戻しつつある。あれは単なる音楽の入れ物ではなかった。音に変換する原理は簡単だが、専用の機械がないと再生できない。そんな間接性も、物語に奥の深さを生み出すのだろう。細かな線のタッチがノスタルジックな世界によく似合う。2022/12/27
1959のコールマン
57
☆5。表紙でピピッときた。XTC、Howlin' Wolf、Ornette Coleman、It's A Beautiful Day、Zombies、ムーンライダーズ・・・。早速購入して中身を読むとQuatermassがいきなり出てきたり、中身の無いレコードがByrdsの「The Notorious Byrd Brothers」だったり、むむ。おぬし、できるな(何がだ)。これでブラックミュージック系、ジャズ系を網羅していたらなあ、なんて思ったりして。あと、船での海賊ラジオは60年代が中心じゃなかったかな?2022/08/13
venturingbeyond
53
滋味深い佳作。ポップミュージックが生活と共にあり、LPであれ、CDであれ、住まいのスペースを広く占拠し、機会があればライヴに足を運ぶ“No Music, No Life!”な人に広くお薦めしたい一冊。続刊も早く手に入れねば。2025/08/19
天の川
50
レコードをめぐる短編5話。祖父の遺したレコードの謎(『本なら売るほど』っぽい話)、自由な国の音楽を聴けない国の密売レコード店、サイクロンで足止めされた人気グループが楽器店の少年とのセッション(ビートルズのルーフトップコンサートを彷彿とさせる)、禁じられている国に音楽をラジオで届ける海賊ラジオ船、ダイナーのジュークボックス…時代や場所を越え、さまざまな音楽がさまざまな人の心を動かす。楽しみなシリーズが増えて嬉しい♪2025/08/12
新田新一
45
中古レコード店を舞台にした漫画の連作。レコードと音楽の魅力を鮮やかに描写。音楽は人間の自由な心と結びついており、抑圧されれば、危険を冒してまでもそれを聞こうとすることが描かれた2話は、心に残ります。船に乗り、違法のラジオ局を運営している女性と大学生の心の触れ合いを描いた4話と5話もほろりとする良い話です。緻密で温かみのある絵が、非常に好みでした。もうレコードの時代を来ないと思い、大量に持っていたレコードを売ってしまったことが悔やまれます。レコードは奥深い魅力を秘め、人の心をつなぐ貴重なメディアです。2026/08/23




