内容説明
20世紀の戦争を理解するために必要な視点は“空”にあった。空では勝利したはずのノモンハン事件で日本陸軍はなぜ敗北したのか?インパール作戦失敗の真の要因は「補給の軽視」ではなかった!「かくも少数」ではなかったバトル・オブ・ブリテンの英戦闘機隊。ノルマンディの空は連合軍のものではなかった!新視点から語られる航空戦の真実。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はなよ
19
前半は日本、後半はドイツを中心としたヨーロッパ戦線における航空機の役割を解説している。 前例のない航空戦という概念が生まれつつある中、司令部の無茶な要求に答えなければならない現場の苦悩も描かれている。 特に日本側はそれが顕著で、航続距離がよく分かってないまま遠方への爆撃を命じられるなど、致命的な欠陥を抱えた作戦がいくつも出てくる これで勝ってしまうから、調子に乗って次々戦争を吹っかけてたんだなあ、と思った。2021/11/26
F4ふぁんとむ
7
静浜航空祭でパッチ買ったら、売店のおじさんが、どれでも1冊持ってっていいよと言ってただでもらった1冊。小口に「見本」のスタンプが押してあったので、レビュー用に配って、もう売り物にならない類のものだったみたい。そんなこともあって、あんまり期待しないで読み始めたのだが、この著者は凄い。全ての考察が目からうろこ。ぼんやりとしか理解できていなかった大戦史の認識が、いかに印象に支配されていたかということがわかった。まだ著作は少ないようなので、これからも読んでいきたい。2024/05/30
adatic
5
丁寧な一次資料の読み込みと定説に流されない確たる分析力で定評がある著者の航空戦にまつわる戦史解説。 主に歴史群像掲載の文章を加筆修正したものを載せている本書であるが、やはり白眉は「インパール作戦」であろう。巷間言われてるようなエキセントリックな指揮官による無謀な作戦、上級司令部による補給の軽視という定説に惑わされず、当該作戦は援蒋ルートの遮断という重要な戦略的意義があり、また、補給の軽視ではなく、英軍の作戦術の急激な進化に日本陸軍が対応できなかったという作戦次元での指摘に蒙を啓かれる思いである。2020/09/07
えぬ氏もわるよのぉ
5
著者とはリアルな面識はないものの、かつて某SNSで友人設定をしていた。しかし人の神経を逆撫でするというか、あまりに鋭いツッコミに辟易して、ついに友人設定は解除してしまった。だが、そのツッコミ力こそが鋭い洞察に繋がっているのだろう。旧軍用機研究家としての著者の力量は高く、本書も興味深い記述が満載で、定価は高いものの、興味のある人なら買って損はないだろう。2020/06/17
エデン
3
アルデンヌ航空戦が一番面白かった。me262aが戦闘機でなく爆撃機として運用されたのは有名だがそれがエンジン不良の問題だったのは初めて知った。インパール作戦を航空戦史として扱ってるのも面白かった。そしてやはり補給の問題(米英の空中補給の方が上手くいってたから)それも日本軍全体の問題だったんだろうなぁと月並みな感想だが改めて思った2025/06/08
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