内容説明
いまや肥満、ADHD、自閉症、不妊などの健康被害の増加と、化学物質との関連は否定できないものとなっている。なかでも内分泌攪乱物質(EDC)と呼ばれる化学物質は、職場や家庭などの環境、プラスチック容器や包装、缶詰の内面など、身近なところに用いられている。どうすればこれらの物質を避けられるのか? 環境保健の世界的な研究者で小児科医でもある著者が提言。『沈黙の春』の流れを汲む警世の書。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Iwata Kentaro
6
献本御礼。本書を読んでぼくがやったのはUTDでautismとADHDの病因最新情報を確認したこと。全体としてはこじつけが多く、「レシートはさわるな」みたいなのは茶番にすぎない。仮に用量依存性がなくてもストカスティックな現象は頻度が増せば起きやすくなる。コンビニ弁当はチンしない、は茶番だが毎日コンビニ弁当でチンするのはよくないかも。2022/02/16
belier
2
「奪われし未来」という本があったが20年後に後を継いだ本という感じ。内分泌攪乱物質(EDC)と呼ばれる化学物質は微量でも体に悪影響を及ぼすと訴える。平たく言うと、EDCが含まれているプラスチック等は体によくないから、極力避ける生活をせよということだろう。と言われても庶民に実践は無理だなと思ってしまった。面白いと思った発想は、EDCのせいでIQが3~5低下するという話。臨床的には無視できる数値だが、社会全体では生産性が落ちて経済的な損失が大きいと。解説によると、公衆衛生を専門とする医師の捉え方らしい。2023/01/30