内容説明
フェミニズムの生まれた国でも 、若い女は便利屋扱いされるんだよ!
思い切り仕事ができる環境と、理解のあるパートナーは、どこで見つかるの?
孤高の街ロンドンをサバイブする30代独身女性のリアルライフ
日本が好きだった。東京で6年間働いた。だけど、モラハラ、セクハラ、息苦しくて限界に。そしてロンドンにたどり着いた――。
「ロンドンには、日本を脱出してきた優秀な日本人女性がたくさんいるよ。すごい人材流出」
「でも、専門職で働いてても、仕事の雑用は若い女性ばかりが頼まれる。同僚の男性は頼まれない」
「どこの国にもフェミニズム嫌いの男性はいる。しかもエリートイギリス人男性は、本音を話してくれなくて、超めんどくさい」
知らない街でキャリアを積み、恋愛もするってほんと大変。でも人生の冒険はあきらめたくないから――。
国も文化も越える女性の生きづらさをユーモアたっぷりに鋭く綴る。 鮮烈なデビュー作!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ
120
22歳で日本で仕事を始めて6年間。ストーカーされ、ハラスメントを受け、常に物腰や態度への固定観念に囚われた東京よりロンドンの方が女性にとって生きづらくないだろうと期待していた。2018年ロンドンで働き始め、2020年にはロックダウンとなった。イギリスで感じた文化や国民性の違い、女性が使う表現や高学歴、白人、イギリス人男性と付き合って感じる階級社会と画一化された人生。どこに住んでいようと仲間がいて、コミュニティを作って、好奇心を持って新しく知り合う人と接すればいい。大事なことはどこにいても変わらないのだ。2023/05/20
ゆずな
21
著者(外国人だが日本語堪能なバリキャリ女性)のロンドン生活全般を綴っているエッセイ。ロンドンならではのテーマやちょっとした表現が面白いのに、1冊通して支離滅裂な気がして残念だった。体験談エピソードとモノローグの噛み合いが悪く、流れが台無し。エピローグで伝えたかったメッセージを書いているが、感じられなかった。惜しいからこそ歯痒い気持ちになってしまう。イギリスのインフラの悪さ、メンタルケアの多さ、白人男性と格差、思想の分裂、パートナー文化の根強さ、外国人との付き合い、と自分で色々考えるきっかけにはなった。2023/10/09
羽
18
タイトルからイメージされるような、ロンドンで恋人探しをする話ではなかった。ロンドンで働く超優秀な女性の本音を吐露したエッセイであり、多国籍の人々と接して肌で感じた異文化交流のエッセイである。日本にも6年間滞在したことがある著者(日本人ではない)は、優秀な人材が集まるロンドンに比べて、コロナで一層閉鎖的になった日本の未来を憂える。内容はカップル文化、フェミニズム、体づくり、ミニマリズム、金継ぎ、政治観と恋愛の話など多岐にわたり、多種多様な人が集まるロンドンの今が知れて面白かった。2022/12/29
アリーマ
14
ロンドン留学した若い日本人女子の話かと思って読んだら、全く違う話で良い意味で裏切られた。主人公は日本人でもイギリス人でもなく、国籍は不詳。日本語を海外で学び、日本に体一つで来て6年でキャリア形成を成し遂げ、次に向かうロンドンで日々思う諸々が綴られる。丁度コロナ期で、その間の話も面白く読んだ。文化比較、イギリス的感性、国際化、ヨーロッパに未だ根巣食う男性優位主義等、考察は丁寧で興味深い。しかし主人公をわざわざ非日本人とするには、彼女の感覚が大変日本的で無理がある感じ。この設定はない方がよかったかも?★★★★2022/10/12
milk tea
12
自分の居場所を作るには、自分の畑を自分で耕さなければならない。 今の私でも間に合うかな。2022/10/30




