内容説明
自我について、性について、家庭について、老年について、偽善について。詩人が壮年期に哲学者の父・谷川徹三をはじめ、外山滋比古、鮎川信夫、鶴見俊輔、野上弥生子、そして息子・谷川賢作と胸の内を明かし合った比類なき対話。解説・内田也哉子。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひめぴょん
15
人生相談というタイトルとはちょっと違う。対談というのは、人を相手に話すことによって、いろいろな発想が浮かんでくるんだろうなあと思うような内容。話すことによって考えに深みが出たり、自分でも思いもよらなかった考えに至ったりする。そんな化学変化的なことを目の当たりにするような本です。 現代詩には声がないという外山さんとの対談は興味深かったです。言葉を音楽の一部として聴くという伝統(お経)という着想も面白い。 社会の圧力を受けないでスルスルと生きてきた自分を自分の支配下に置いておかないと居心地が悪いという谷川さん2023/06/11
犬養三千代
9
若い頃の谷川俊太郎の考え方がよくわかる。谷川徹三との対話は父と子なのだが無理して背伸びしてそうな印象。2022/09/20
たっきー
9
著者の対談集。1961年の谷川徹三との対談から、2004年の息子・谷川賢作との対談まで。時代もさまざま。個人的に面白かったのは、鶴見俊輔氏との対談。意識がはっきりしなくなった状態での人の尊厳についての話が興味深い(その後に薬でラリった話も出てきて、ギャップが大きい)。95歳の野上弥生子氏との対談も、言葉や文化の移り変わりと仕草の変化についての話が面白かった。2022/08/04
わ!
6
さすがは谷川俊太郎さんと言いたくなるような対談集でした。谷川さんの作品は、どれを読んでも、どうしてこんな言葉を見つけ出してくるのかと思えるほど、恐しいとも言える「日本語使い」なのですが、そんな谷川俊太郎さんが、どうやって形成されていったのかが分かる対談集となっています。対談相手の谷川徹三さんは谷川俊太郎さんのお父さん。野上弥生子さんは、子供頃の近所のおばさん。そして最後の対談相手の谷川賢作さんは谷川俊太郎さんの息子さんです。そんな人たちとの対談で、谷川俊太郎さんの人間的な一面を垣間見ることができる本です。2025/01/26
kankoto
6
対談相手は 谷川徹三 外山滋比古 鮎川信夫 鶴見俊輔 野上弥生子 谷川賢作 今回個人的に一番面白かったのは外山滋比古との対談。日本語のリズムと音について、日本語と外国語の違い。 日本 観念とか思想とか言葉の字面とか 海外 いかに聞く人の耳に快く響くかという演劇的な意味 ああ、だから海外では詩や小説の朗読会が盛んなんだと思った。 対談が行われたのは谷川俊太郎氏が30から50代にかけての頃、時代性を感じる内容もあるけれど不思議と今の世の中に共通する事柄もある。 2022/08/08
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