内容説明
夏休みも終わり新学期を迎えた高1の光夏。六月の“あの日”以来ずっとクラス中に無視され、息を殺しながら学校生活を送っていた。誰からも存在を認められない日々に耐えていたある日、幼馴染の千秋と再会する。失望されたくないと最初は辛い思いを隠そうとするが、彼の優しさに触れるうち、堰を切ったように葛藤を打ち明ける光夏。思い切って前に進もうと決心するが、光夏は衝撃のある真実に気づき・・・。全ての真実を知ったとき、彼女に優しい光が降り注ぐ――。予想外のラストに号泣必至の感動作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アリス
44
単行本でも読んだが、改めて文庫版でも読みました。私も、中高の時に光夏と同じいじめられた経験があるので共感できた。2022/06/09
SOHSA
29
《kindle unlimited》私自身はいわゆるイジメの被害にあったことはないが、学生時代はひとりでいることが多かった。友だちはいても親友と呼べるひとはおそらくはいなかったと思う。学生時代の友人関係は時に脆く危うい。被害に遭ってもおそらくは抜け出す方法は容易には見つからないだろう。もし自分の側にいてくれる友だちがいればどれほど救いになるだろう。主人公の境遇が胸に突き刺さる。2023/11/29
メル 6さんとペア画中
29
読了しました。いじめが関わるお話なので、胸が苦しくなる場面が多かったです。でも、いつも汐見夏衛さんの作品は心が温かくなったり、沢山の事を気づかせてくれる大好きな物語です。自分が思っていたよりも凄絶な残り100ページでとても苦しかったし、この物語に入って光夏をこのクラスから守りたいと思いました。2022/07/14
ひなた💙🧸
18
幼なじみっていいなーって思いました!2023/06/11
瑠花
13
読んでいるといじめと関係していて心が苦しかったです。 心配されたくない。弱みは見せない。 そう思ってきた光夏。けれど心配かけてもいい。弱くたっていい。なぜなら仲間や周りの人が支えてくれるから。 たくさんのことを気づかせてくれる心温まる良い作品でした。弱くてもいい。そう思ったときに大切な人たちの大切さに気付く。普段から周りの人を大切にして時して時には、弱さを認めることを気づかせてくれました。再読したいです。2023/04/06