内容説明
ドイツロマン派の詩人ノヴァーリスの夥しいテクスト群を逍遥しつつ、その冷徹な思索と豊かな詩作のありようを探る知の愉楽に満ちた〈読み〉の旅。錯綜したテクストの森に分け入るために詩人の手になるメルヒェンを導きの糸とし、また、ベンヤミンやツェランなどを援用してその思索の革新性と先鋭性を抉出する。
目次
まえがき
序章
形式としてのメルヒェン
「クリングゾールのメルヒェン」のなかへ
第一幕〔天上界〕
第二幕〔地上界〕
幕間劇〔月宮〕
第三幕〔地下界〕
第四幕〔変転〕
終幕〔混乱せる宮廷〕
理念の楽園
終わりなき〈読み〉の旅
注
あとがき