内容説明
男性が怖い。肌を重ねずにすむならと受け入れた婚約だったけれど……。
時は1813年。“壁の花”“氷のレディ”と陰口をたたかれている伯爵の娘レジーナは、許婚との結婚式に臨もうとしていた。男性恐怖症に悩まされる彼女が、親の決めたこの婚約を受け入れたのは、当面は形だけの結婚で床入りの必要はないと許婚に言われたからだ。ところが式の当日、祭壇の前に許婚は姿を現さなかった。置き去りにされた花嫁として世間の白い目に耐える覚悟をしかけたとき、彼女の前に現れたのは、ハンサムなキャムフォード子爵ダルトン――7年前に一度だけ会ったことがある、許婚の親友だった。彼は驚きざわめく参列者たちを尻目にレジーナを連れ出すと、言った。「私と結婚してほしい。でも、君を誘惑しないという約束はできない」
■端整な顔立ちで頼りがいのある子爵と、かつては天真爛漫だったのに今は壁の花と化した伯爵令嬢の切なくも美しい恋物語。開くことをやめてしまったつぼみのようなヒロインの心を、子爵はどう溶かすのでしょうか? 日本デビュー作『領主様の家庭教師』の関連作。
感想・レビュー
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romance_holic
5
両親の無関心さから自己評価が低いヒーローですが、傷ついているヒロインへの献身ぶりには愛を強く感じました~。愛情と思いやりによって、ゆっくりと二人の距離が縮まる様子がじーーっくり楽しめました☆ ヒーローはおそらく祖父からはたっぷりと愛情を受けていて、それが彼のなかに他人を愛せる心や思いやりの心を育んでいたのかなぁと思いました。素敵なおじいさま! 精神や記憶の状態がまだらなのはリアリティ感じました。活躍の場面、格好良かったな。 ※領主様の家庭教師スピン。そちらは結婚式に姿を現さなかったラクランの話2022/12/24
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