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内容説明
地球温暖化にエネルギー不足、森林伐採など、人間がかかえる問題は数え切れない。都市が自然と対立し、人間や人工物が地球環境にとって破壊的な存在となってしまったのは、文明が「進歩」しすぎてしまったからでは決してなく、我々の文明技術と社会技術が「未熟」すぎたからだ! しかし、このような無知の知に気づけば、地球のデザインはもう少し調和的で美しいものへと進化しうるはずだ。本書では「太陽系エネルギー文明」へとシフトする現実的な可能性、気候変動に対する「脆弱性」の克服、20世紀型のグローバリズムにかわる新たな「地球大の連携のメリット」を主張する。発想を転換させ、地球の目線で物事を見ることで、解決策は見出せる。今後生まれ来る子どもたちに、地球の危機や人間の愚かさだけではなく、地球という星のありがたさや、人間が果たしうるポジティブな役割について語って聴かせてやれる環境づくりへのメッセージ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
愛奈 穂佳(あいだ ほのか)
4
【ココロの琴線に触れたコトバ】「多様性」が文明の尺度として浮上する時代においては、日本語や漢字は世界の人々に普遍的な価値をもちうるのであり、そうした新たな文脈で自国の言語文化を再評価すべきときに来ている。要は地球時代ならではのかたちで、文化や文明を見る視点をブロードバンド化することだ。2014/11/22
snakedoctorK
2
人類を矮小化することなくまだまだ未熟であると説く。まだまだ人間にはデザインする力、余地があるのだ。 次のことばを本書から引用する。 知識が増え、世界のなりたちがわかってくるにつれて、世界はどんどん面白くなる。ありふれた現実、当たり前と思っていた物事がどんどん当たり前でなくなり、周りの風景が解像度を増してくる。科学の本質は「既知の未知化」にほかならない。2016/03/13
はすのこ
2
この著者は良い意味で地球馬鹿。地球目線で社会をデザインとは、何ともアホな発想である。意識の高さが鼻につく。2016/01/05
shinjihm
2
ただ「昔に帰れ」的なものではなく、進化したテクノロジーこそ地球の現状を知るために活用すべきという視点がすばらしいと思います。僕たちが何気なく過ごしている普段の生活にこそ横たわっている問題を浮き彫りにしてくれます。2014/11/03
JJ
0
地球上の環境問題について、大勢とは異なる視点からの鋭い解説。序章の「好都合な真実」の話は印象的。竹村先生が作った「触れる地球」を実際に触ったことあるが、地球について学ぶための手段としては画期的なものだった。丸の内にミュージアムがあるので、この本を有意義に感じた方にはオススメします(竹村先生もいるかもしれません)。2017/03/17