教育鼎談 - 子どもたちの未来のために

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教育鼎談 - 子どもたちの未来のために

  • ISBN:9784907364250

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内容説明

未来の世代に、どのような教育を手渡すべきか?

なぜ学校は変わらないのか、ゆとり教育で学力は低下したのか、不登校をなくすためには?学びの現場、行政の現場で昭和・平成の教育と向き合った3人が、未来が求める教育を説く「開眼の書」。

【著者】
内田樹
1950年東京都生まれ。思想家・武道家、神戸女学院大学名誉教授、凱風館館長。東京大学文学部仏文科卒業。専門はフランス現代思想。著書に『私家版・ユダヤ文化論』(文春新書、第6回小林秀雄賞)、『日本辺境論』(新潮新書、2010年新書大賞)他多数。第3回伊丹十三賞受賞。
寺脇研
1952年福岡県生まれ。映画プロデューサー、映画評論家、落語評論家、京都芸術大学客員教授。東京大学法学部卒業。1975年文部省(当時)入省、2006年退官。著書に『国家の教育支配がすすむ 〈ミスター文部省〉に見えること』(青灯社)、『危ない「道徳教科書」』(宝島社)他多数。
前川喜平
1955年奈良県生まれ。東京大学法学部卒業。1979年文部省(当時)入省、2016年文部科学事務次官に就任。2017年1月退官。現在は自主夜間中学のスタッフとして活動する他、講演や執筆も行う。著書に『面従腹背』『権力は腐敗する』(共に毎日新聞出版)他多数。

目次

・教育とは太古的なシステムである
・高学歴一辺倒の終わり
・学校教育は缶詰工場ではない
・学術は公共のもの
・バイパスがあると学校に来なくなるのか
・学校選択するなら一国二制度
・落ちこぼれと浮きこぼれ
・スケープゴートになった大学
・教育予算を増やさない理由
・令和の新合併論
・進路は子どもに選ばせよ
・子どもに休息を、学校に余白を

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

りょうみや

21
内田樹氏と文部省出身の二人との教育対談。お役人の方らしく学校制度の裏側の他では知り得ない話題が豊富。教育と制度、自由主義との関連など改めて考えさせられる。一番おもしろかったのは最初のゆとり教育の内容。今でこそ叩かれまくっているゆとり教育だけど、元々は学校独自の授業やカリキュラムの自由設計を可能にするなど表面的なイメージとだいぶ違うことが分かる。2022/08/07

yoneyama

10
内田氏の話はいつもの安定の話なのですが、1970年代なかばに文部省に入省した官僚二人の歴史的経緯を踏まえた省内目線や、省内で激論があった事情などが知れて、益々「どうすりゃ良かったんだろうなあ」という気持ちになる。人口サイズ1億人は世界でも最大規模で、全員に同意を得るのは難との話に「そうだろうよなあ」と思う。2013年頃以降の流れは10年間ひどかった。変わってほしいと思う。所轄庁と監督庁の違いを初めて知る。森友と加計学園と学術会議干渉がどうひどい話か裏からも理解した。高校を核に地域を作る話、記憶したい。2022/07/20

amanon

5
何かにつけ否定的な評価を下されやすい「ゆとり教育」が実は子供の多様性を確保する画期的な試みだったという事実に驚き。また、日教組や左翼リベラルが、そうした新たな試みにダメ出しをしてきたという事実は、重く受け止めるべき。それはともかくとして、日本の教育には今も戦前の軍国主義教育が強く根付いていると感じてきたが、そのことを改めて痛感。今も体育教師が幅を利かせていたり、部活動における勝利至上主義が蔓延っているという事実からしても明らか。第二次安倍政権以降著しい右傾化の中で、教育の多様性確保の可能性はいかに…2022/12/10

ひさちゃん

5
この本を読む前に、本書発刊を記念して?の3人の対談をYouTubeで先に視聴。多くは寺脇さんが語っておられるのだけど、前川さんの補足というか細やかに論を語られる姿と、時にぐっと突っ込む内田さんの話が面白かった。頭にその3人が語る像を残し読了。どの章も共感することやはっと気づかされることが多く、最後まで惹き付けられながら読んだ。個人的には「③学術は公共のもの」と「④自由化のもとで起きていること」が心に残る。自分の頭で深く考えなければいけない。気づいたら絡め捕られていた、とならないようにしなければと思った。2022/08/22

Asakura Arata

4
お役所の人は、役職や位を意識するよなあ。移動が多いから仕方がないか。学校のシステムに期待をするところもあるみたいだが、今の学校の完全治外法権状態を変えていかないとなあ。2023/09/01

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