内容説明
「１００日後にきみは死ぬ」
公爵令嬢ルルーシェは神様から天啓を受けた。
ただでさえ婚約者の王太子殿下は他の女にうつつを抜かし、婚約破棄は目前と言われているのに……。
しかもその未来を知ったとて、ルルーシェの死は変えることができない。
だが、死に様やその影響は変えられる──そう教えられたルルーシェは神様に賭けを申し出る。
「わたくしの死に様が美しければ、褒美を下さい」
「いいよ。次の人生に望むモノを何でもあげる」
ルルーシェは残していく家族への支援や、己の死の裏で蠢く「陰謀」を止めようと行動するが──。
悔いのない優美な最期を迎えるため、神様すらも翻弄する、ルルーシェ最後の１００日が始まる。
※電子版は紙書籍版と一部異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
星野流人
32
100日後に死ぬと宣告された悪役令嬢が、後腐れなく旅立つために終活する話。ルルーシェの令嬢らしからぬ行動力だったり、泥棒猫たるレミーエを教育するだったりといった、リミットがある中でのルルーシェの活躍は良かったです。地の文がお嬢様言葉で描かれているのですが、丁寧さが徹底されておらず、時折くだけた言い回しを使っていたりするのは気になりました。閑話で色々な背景が語られたものの、ルルーシェとの間のすれ違いは解消されず、この1冊ではモヤモヤっとしたラストとなってしまいました。神様の目的も謎だしねえ……？2023/08/17
よっち
30
100日後に死ぬ天啓を神様から受けた公爵令嬢ルルーシェ。その運命は変えることができないと知った彼女が、神様に賭けを申し出るファンタジー。悔いのない優美な最期を迎えるため覚悟を決めた彼女が、恋敵のはずのレミーエに様々な王妃教育を施したり、婚約者の弟・ザフィルドに剣を習ったり、家族支援を準備したりといろいろ突っ走る展開で、けれど別の視点から語られる真相は全く別の様相を見せて、婚約者のサザンジールの残念さ加減にはいろいろ突っ込みたくもなりましたが、ここからルルーシェが残り30日をどう生きるのかその生き様に期待。2022/04/21
わたー
19
★★★★☆神様と名乗る人物から、婚約者である王太子に対する暗殺の濡れ衣を着せられて悲惨な死を迎えることを宣告された主人公。彼女が、綺麗な最期を迎えるために残された日々をパワフルに生き抜くという物語。時に婚約者の意中の(と目されている)少女に淑女教育をスパルタでしてみたり、時に引きこもりの弟を芸術家の徒弟に出してみたりと、なまじ行動力と権力があるからこそ引き起こされる騒動の数々は面白く読ませてもらった。ただ、救いようがないほど噛み合っていない登場人物たちの行動はちょっと演出過剰かなとも思った。2022/04/28
ホシナーたかはし
15
ネット版読了、結末は知ってますがカバーに惹かれて購読。男装のルルーシェがカッコイイ！某ワニの話よりは面白いと思います。ネット版の結末は二段オチで、正直二段目は蛇足ぽいので必要ないかと、私は思ってしまいました。書籍版はどうなるのか2022/04/15
サキイカスルメ
13
夢の中で神様から「100日後にきみは死ぬ」と天啓を受けた公爵令嬢ルルーシェ。神様とある約束をした彼女が、悔いのない優美な最期を迎えるため行動するファンタジー。面白かったー！やり直しものと違うのは、主人公は死を体験したわけではなく予告されていて、それは絶対に回避できないというところかなと。個人的にざまぁが苦手なので、そういう要素はほぼなかったのも読みやすかったです。ふっ切れた主人公ルルーシェの行動力と気高さ、人に対する愛の深さがよかった。続きを読ませて！先が気になる！2022/04/23
