内容説明
郊外の林の中にある洋館は、音楽教室になっていた。そこには、ちょっとワケありな生徒たちばかりが通っている。
ある日、その館に音の善し悪しが解らなくなってしまった男子学生が、音に惹かれて、迷い込んだ。
そして、他の生徒たちのレッスンとさまざまな事情を知っていくことで、彼の聴覚に変化が起きていく。
この館に秘められた謎と、男子学生の運命は?
「僕僕先生」シリーズなどのファンタジーから、歴史小説など、様々なジャンルで活躍する著者が、
音楽をテーマに描く現代ファンタジーの意欲作!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
コト
2
帯で想像してたのと違ったけど、面白かった。ちょっとファンタジー風味。あともっとそれぞれの生徒さんの人間ドラマみたいなのに主眼が置かれているのかと想像していたけど、意外と主人公が中心だった。 隠されてる謎は途中で分かったけど、そこまでどう進んでいくんだろう?どういうふうに収束するんだろう?というのが気になって、お風呂やバスの中でも読んでしまった。 主人公の感情や仕草の描写が好きです。見守っている気持ちになりました。2023/12/30
小鳥
2
装画と内容がとてもほっこりしそうなイメージだったので購入しました。 ファンタジー音楽小説だと思っていると、途中からガラリと空気が変わってミステリー仕立てに!! 人と人の結びつきの大切さ、音楽の素晴らしさが溢れている作品です。 実際に曲を聴きながら、本を読んだのでよりこの世界観に浸れました。 そして、音楽がもっと好きになりました♪ 2022/05/26
よし
0
セロ弾きのゴーシュみたいに、奏弾室を訪れる生徒さんたちと関わるうちに再生していく物語なのかな?と思いながら読んでいると、結末に驚かされる。再生、昇華?なのかな。 生徒さん一人一人のエピソードがとてもよかった。2022/08/19
てん
0
独特の雰囲気で予想外の展開をじっくり味わいながら読了。読んでから、表紙のイラストが気になって見返した。2022/05/28