内容説明
離婚、子育て、貧乏…。苦境に立ったときあの人ならどうするだろう。厳しくも優しい幸田文の文章から人生の指針を学ぶアンソロジー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
羽
29
“まわりの不和不満から、ぐんと突き伸びて、あなたはひまわりの花のようにと心がけてください”。からりと明るく答える幸田文。昭和時代の人生相談とはいえ、なかなか為になる回答です。結婚、離婚、嫁姑問題、親子関係、貧乏、ありとあらゆる幸と不幸について、自身の経験も絡めながら、いいにくいことをいい切ってしまう幸田節は小気味よく、また、もうすこし歳をとって読むとちがう箇所に共感するだろうとも思いました。わたしも、ひまわりの花のように明るく美しく、機嫌よく、こざっぱりと暮らそう。目の前がぱあっと明るくなる本でした。2022/05/08
hitsuji023
6
これが私の生きて来た道だという自信のようなものが感じられる。そこには強さばかりではなく、自身の失敗談や弱さも含まれているので読んでいると励まされるような気がして心地いい。大きな事件や社会の変化、その情報量に圧倒される現代で、生活というものを見直すのにちょうどいい。2024/06/01
gontoshi
4
おばあちゃんの書いた文章を孫が編集して出版するいいですね。 印象に残った文章は「些細なつらぬき」でした。2023/02/19
三億横領しても会いに行く
3
結婚しなくてもいい時代になって、今だったら幸田文さんはどんなことを書くんだろうと思う。2022/05/05
0910
1
2024年/15冊目》新潟日報で1ヶ月間掲載されていたという人生相談の章を読んで時代を感じた。この当時の人たちの言葉遣い、考え方に今を生きる人たちとは随分と違うなあというか、隔世の感。そして悩みは現代にも通じるものもいくつかあって、人の悩みは時代が変わってもそう変わらないのだなと。わたしは幸田文さんの随筆より小説のほうが好きなんだなと、この「生きかた指南」と「老いの身じたく」を読んではっきりわかった。2024/08/12