経営戦略としての異文化適応力

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経営戦略としての異文化適応力

  • ISBN:9784820726982

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内容説明

■国民文化・組織文化研究の世界的権威が生み出したフレームワークによる多様性マネジメントの実践書
組織心理学・人類学の教授で、「文化と経営の父」と呼ばれるヘールト・ホフステード博士が考案した「6次元モデル」は異文化間だけでなく、多様な国籍や性格の人材間コミュニケーションの問題を解決するフレームワークです。
本書では、職場でコミュニケーション問題を抱えている経営者・管理職の方を対象に、「ホフステードの6次元モデル」を用いながら、その対応策を紹介します。


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【本書の目次】
第1章 CQ(文化の知能指数)とは

「強さ」を求めて「強み」を失う
文化を数値化した学者 ヘールト・ホフステード博士
文化が経営に与える影響
文化とは何か
文化の構造(玉ねぎ型モデル)
カルチャーショックと異文化対応カーブ
変革が難しい国民文化、変革可能な組織文化
CQ:多様性のなかを生きるために必要な能力
語学力と経験だけで異文化理解を語ることの危険性
他人のメガネをかけて物を見ることの重要性
コラム1マグリブの商人とジェノバの商人

第2章 多様な文化を理解するフレームワーク「ホフステードの6次元モデル」

イタリアにおける掃除へのこだわり
ホフステードの6次元モデル
第1の次元 権力格差(PDI:Power Distance)
影響力の使い方 日本のミドル・パワーをどう活かすか
第2の次元 集団主義/個人主義(IDV:Individualism)
日本人は集団主義か
第3の次元 女性性/男性性(MAS:Masculimity)
日本人は「極める」目的は達成すべきものか、それとも?
第4の次元 不確実性の回避(UAI:Uncertainty Avoidance)
日本人は「枠組み」が好き? 未知の出来事への対処法
第5の次元 短期志向/長期志向(LTO:Short vs Long Term Orientation)
木を見ず、森を見る日本人
第6の次元 人生の楽しみ方(IVR:Indulgence vs Restraint)
幸福感が決める社会のあり方 幸福感が日本の少子化を止めるか
コラム2 中国におけるビジネス成功のカギ「グワンシ(関係)」
~権力格差大/集団主義の社会的ネットワーク~

第3章 事例で見る6次元モデルの分析

ホフステードの6次元モデルで読み解くビジネスにおけるチャレンジ
事例1 日米M&Aプロジェクト(アメリカ)
事例2 ある駐在員の憂鬱(オーストラリア)
事例3 大学留学先でのチーム・プロジェクト(ドイツ・中国)
事例4 マレーシア人 シャリファの葛藤(マレーシア)
コラム3 サッカーに見る文明の衝突

第4章 6つのメンタルイメージとマインドセット

国によって異なる暗黙の組織モデルと調整機能
6つのメンタルイメージ(文化圏)
文化圏別リーダーの課題
6つのメンタルイメージの「型」を知る
メンタルイメージ1 コンテスト
メンタルイメージ2 ネットワーク
メンタルイメージ3 油の効いた機械
メンタルイメージ4 人間のピラミッド
メンタルイメージ5 太陽系
メンタルイメージ6 家族
日本:7つめのメンタルイメージ
築地市場に見る職人集団
男性性と不確実性回避の高さの組み合わせ
日本のイノベーション課題の是非
強みは弱みにもなる
コラム4 イノベーションが起きない組織の仕組み

第5章 CQを高めるための実践法

CQを高めるステップ
CQを高めるのに有効な手法:アウェアネス(気づき)
CQの高い組織
多様性を包括する「組織」:ベルギー・メヘレン市の取り組み
コラム5 映画で学ぶ異文化理解

特別インタビュー ホフステード博士との対談

国民文化の研究の始まり
IBMを離れ、国民文化の研究に集中
文化の視点で見る「言語の壁」とは
ビジネスの世界は過度に米国の影響を受けている
日本人の異文化対応力を上げるために
付録世界101ヵ国別「6次元の価値観スコア」

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

templecity

7
グローバルに業務を行おうとすると異文化を理解しておかなければお互い空回りしてしまう。人の価値観は12歳位までに決まってしまう。慣習はその後でも身に着く。日本は比較的平等主義的だが、権力格差が大きい国であると医者にかかってもただ従うだけ、医者は絶対。上司もしかり。親を絶対と考えフランスなどでは親の体罰は容認されている。なのでこのような国では上司が事細かに指示をしてやる必要がある。でないと部下の成果が出ない。フランスや中東や東南アジアではこのタイプ。不確実性を容認社会では決断が遅い。日本やドイツはそう。(続き2019/07/01

y

7
国民特性をもとにマネジメントを考えると「集団主義かどうか」と「不確実性の回避が高いかどうか」の2軸で分けている。上司の国なら権力格差大、集団主義の傾向強。でもマネジメント手法は権力差小、個人主義強だと感じた。私が好きなのはこの権力差小、個人主義強スタイルだ。かつ自分よりそもそも頭の良い人がボスだとすごくハッピーなんだと思う。日本人は、日本人自身は集団主義的だが、自分は例外と考えている集団というのはまさにしっくりきた。最近転職したこともあり、マネジメントが上手下手要素以外に合う合わないが大きいと感じた。2019/05/02

hayata_yamamoto

6
社会心理学者のホフステード氏が提唱した6次元モデルをベースに、現実でどのように活用していくかを述べた書籍。日本人が読むことを前提として、日本と他の文化の対比や日本の文化的な独特さについて述べている。各国の特性を踏まえつつ、良い面と悪い面が述べられていた点は良かった。個人的な経験からも、確かにと思える考察がいくつもあり、直感的な納得感もあったように思う。ホフステードの書籍をまだ読めておらず、表面をさらった程度だが、大変興味を掻き立てる内容だったと思う。文化理解の書籍は面白いなあ2020/08/03

小泉岳人

4
国ごとの文化の違いをホフステードの6次元モデルを使いながらその価値観を理解し、価値観の違いからくる衝突に対してどのように対応すべきか示唆を与えてくれます。ところどころで説明がある事例がリアルな感じでとても分かりやすかったです。  こういった文化については国の違いは象徴的ですが、会社の違いや部署の違いでもあると感じていて、そういった文化の違いを何となくモデル化して捉えられると調整がしやすいため、そういった意味でも理解しておくにこしたことはないモデルと感じました。2024/04/07

yuxxlogy

4
経営戦略はともかく、ホフステードの6次元モデルを平易に説明しているのがとてもよい。日本語でCQの本があまりないのでお勧め。2020/08/03

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