ちくま文庫<br> 日本語で読むということ

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ちくま文庫
日本語で読むということ

  • 著者名:水村美苗【著者】
  • 価格 ¥825(本体¥750)
  • 筑摩書房(2022/04発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
  • ポイント 210pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480438010

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内容説明

『日本語が亡びるとき』はなぜ書かれることになったのか? そんな関心と興味におのずから応える1990年代から2000年代の間に書きつづられたエッセイ&批評文集。文庫版あとがきを加えて待望の文庫化。12歳でのニューヨークへの移住、パリでの留学生活、子供時代からの読書体験、加藤周一や辻邦生ら先達への想い――。英語ばかりの世界で過ごした著者にとって“日本語”で“読む”とはどんなことなのか。

目次

Ⅰ 本を読む日々
「善意」と「善行」
パンよりも必要なもの──文学全集の愉しみ
美しく生きる──中勘助『銀の匙』
ほとばしる凝縮された思い出──吉川英治『忘れ残りの記』
私が好きな『細雪』
半歩遅れの読書術
たくさんの着物に彩られ綴る女性の半生──幸田文『きもの』
「大作家」と「女流作家」
「よい子」とのお別れ──『或る女』との出会い
わたしはそれでもこの日本を愛せるか──キク・ヤマタ『マサコ
麗しき夫人』
女は何をのぞんでいるのか──ジェーン・オースティン『高慢と偏見』
Claire Tomalin『Jane Austen(A Life)』
私の名作玉手箱──エミリー・ブロンテ『嵐が丘』
布の効用──バーネット『小公女』
言語の本質と「みなしごもの」
私の「海外の長編小説ベスト10」
ガートルード・スタインを翻訳するということ──『地球はまるい』
昔こんな本が在った──松島トモ子『ニューヨークひとりぼっち』
何をやるのも一緒──辻佐保子『「たえず書く人」辻邦生と暮らして』
「死んだ人」への思いの深さ──関川夏央『豪雨の前兆』
Ⅱ 深まる記憶
数学の天才
美姉妹
「エリートサラリーマン」
今ごろ、「寅さん」
子供の未来
街物語パリ
至福の瞬間とき──ジョン・トラヴォルタ
双子の家
翻訳物読まぬ米国人──NYの国際文学祭に招かれたけど……
日本の「発見」
人間の規範
あこがれを知る人
第十一夜
漱石の脳
使える漢字
中国から来たもの
私が知っている漢詩
ヨーガン・レール氏の洋服
ラクソ・ランプ
Ⅲ 私の本、母の本
『續明暗』のあとに
『續明暗』──私なりの説明
自作再訪──『續明暗』
『私小説from left to right』について
灼熱のインドと雪夜のアメリカ
「野間文芸新人賞」受賞スピーチ
祖母と母と私
『本格小説』を書き終えて
『本格小説』と軽井沢
「読売文学賞」受賞スピーチ
韓国の読者のみなさまへ
恩着せがましい気持……
女だてらに
Ⅳ 人と仕事のめぐりあわせ
作家を知るということ
「個」の死と、「種」の絶滅──加藤周一を悼んで
辻邦生さんの「偲ぶ会」スピーチ
最後の最後の手紙
あとがき
文庫版あとがき
初出一覧

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

タイコウチ

7
ほぼ同時に出た「日本語で書くということ」と事実上セットになったエッセイ集だが、こちらの方が比較的軽い読みものとなっている様子。これまで「續明暗」「私小説 from left to right」「日本語が亡びるときー英語の世紀の中で」などを面白く読んできたが、12歳で両親と渡米し、仏留学を経て大学院まで滞米生活を送った著者のやや特異な言語体験(つまり日本語教育を受けたのは小学生までで、その後は漱石など「古典的な」日本文学を読んで学習した)が詳しく書かれていて、「日本語が亡びるとき」の背景もよりよくわかる。2022/07/16

ユ-スケ

0
別著で衝撃を受けた水村さん ここでは水村さんが好んで読んでこられた著書の紹介が集められており、いくつか読まねばあと思った次第 中勘介『銀の匙』、幸田文『きもの』、ジェーン・オースティン『高邁と偏見』、そして水村さんの『本格小説』等 2025/01/18

トビケ

0
水村氏が何を考え、感じているのか。ご本人を知っているだけに、興味深さと、読みにくさと両方感じたが、同じようなことを加藤周一氏に関する箇所で書いていて苦笑した。それと、同じように年月を感じた。ところどころ読んだことのある文章を見かけたが、若かりしその頃に想いが飛んで大変であった。2025/01/05

Yasuyuki Kobayashi

0
一流の小説家の書くエッセイというものがこれほど 楽しかった経験はなかった。 交友のある作家の人々 から自身の作品の成り立ちやら興味深い話しばかりで 読み終えるのが惜しまれた。2024/08/30

Hitoshi T

0
読了まで長くかかりすぎたためか、あまり好い印象をがない。よく似た話が続いたり寄せ集め感が強い。2022/07/10

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