内容説明
4億年に及ぶ植物と真菌の共進化を描く。この土壌微生物学の最前線を紹介しながら、日々接してきた勘と経験の篤農家の技術の普遍化が可能であることを示す。コロナ禍と戦乱での農業資材のサプライチェーンの綻びのなか、農地・草地をカーボンの排出源から吸収源へ転換させるべく、世界で同時進行する肥料、農薬、除草剤不要の農業での土の扱い方に起こっているパラダイムシフト、カーボン農業の世界へようこそ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
tamami
54
山懐の段々畑で家庭菜園を少々。最近「有機農法」という言葉を耳にすることがあり、理解を深めるべく本書を手に取る。土壌資源の回復から地球温暖化の最終的な解決まで、「有機農法」による再生農業革命のメリットが詳細に説かれる。今まで、肥えた土などと漠然と理解していた事柄について、地球レベルの課題を、分子レベルで解法を考えることは、大きな発想の転換であり、是非成功させたいと思う。最近の食材のミネラル不足や雨は微生物が降らせるということなど、新知見も得られ興味を惹かれる。文章は、発言者の名前や註が多く、読みにくい印象。2023/06/13
kamekichi29
4
土壌微生物、菌根菌関連を読んでいて見つけた本。人間に腸内細菌が重要なのと同じで、植物には土壌の中にいる微生物が重要。少し前に読んだ本も参考にされている箇所もあった。気候変動に関連した事柄も出てきました。合成肥料を作るために二酸化炭素をたくさん排出している。土壌を耕作して、施肥して農薬使っていると、ますます土壌が痩せ衰えるらしい。文章が読みづらいところもありましたが、興味深い事柄がたくさんでした。本書は著者の関連著作の3冊目ということなので、前作も読んでみたいと思います。2022/06/28
くらーく
2
もう少し自分に知識があれば、もっと理解が深まるとは思うのだが。何しろ分からないことだらけで。また、あまり読まない分野なので、本書で述べられている農法が認められているのかどうか分からない。 ただ、これが事実で将来の農法になるのであれば、緑の革命だろうね。 あと、今でも食料は足りていて、分配が問題って言うところは、お金と同じだね。有り余る資源(食料、お金)が適切に分配されれば、貧困も解決なのにねえ。 健康等については疑問。病気が増えたような書き方だけど、単に長寿になっただけじゃ無いのかねえ?2022/05/29
nao
1
菌根菌の話を中心に、再生農業の最前線について多くの事例を紹介している。土壌生態系を甦らせることが農業にとってもいかに重要かがよくわかる。最後は人間の健康と土壌や細菌についても考察。とても興味深い。2023/12/24
Go Extreme
1
地球の危機: 有機農業で地球を冷やす 重労働低収量の有機農法→再生農業 世界ですでに始まっている再生農業革命 洪水と旱かん魃ばつを防ぐ: 気候変動で多発する洪水と旱魃 菌根菌 ダストボウル カバークロップ革命 土が健康なら無肥料で農業: 農業とともに始まった地球温暖化 菌根菌ネットワーク 草本と偶蹄類の共進化: 草は齧られると成長 表土: 化学窒素肥料と菌根菌 土壌カーボン・スポンジ: 水循環の再生 生物はプチ飢餓が常態: 土壌、食べ物、ヒト、地球のつながり 消費を変えれば腸も健全化し土壌と地球も再生する2022/04/30
-
- 電子書籍
- 【合本版】元奴隷の身代わり姫は、冷血王…
-
- 電子書籍
- 獅子の館の誘惑【分冊】 1巻 ハーレク…
-
- 電子書籍
- 悪役令嬢は隣国の王太子に溺愛される【分…
-
- 電子書籍
- 傘寿まり子(1)
-
- 電子書籍
- カテキン(1)




