内容説明
江戸時代後期、多くの読者を魅了した娯楽小説の戯作(げさく)は、たびたび取り締まりの対象となった。権力側は何を問題視し、作者や版元はいかに受け止め対処したのか。山東京伝の作品をはじめとする戯作の文学的魅力と処罰の理由を探り、自己検閲、自主規制で作品の命脈を保とうとした作者たちの姿を描く。形を変え現代に続く出版統制をめぐる攻防の歴史。
目次
近世という窓から現代を考える―プロローグ/寛政の改革と黄表紙(寛政の改革と出版統制/絶版になった黄表紙/修正された『文武二道万石通』)/山東京伝と筆禍(寛政三年の洒落本筆禍事件/筆禍まで/筆禍の後)/文化期の出版統制(十九世紀の江戸戯作/文化元年の出版統制/文化四、五年の表現規制)/天保の改革と人情本・合巻(天保の改革と出版業界/人情本の絶版/合巻の取り締まり)/戯作の生命力―エピローグ
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